思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2023-01-01から1年間の記事一覧

ブラックボックス 音声分析捜査

 ☆☆☆☆フランス映画で、原題もたぶん同じ。山地に墜落し、300人全員が死亡した航空機事故が発生BEAなるフランスの航空機事故調査委員会の敏腕分析官である主人公は、それを手がかけることになるが、しばらくしてチームの上司から担当を外され、その…

チェイサー 追記

まるでアニメみたいに、主人公が思っている心情を声に出してで喋ってくれる親切設計なので、わかりやすいぶん、映画的な高尚さ(?)は減退している。

スパイダーマン ファー・フロム・ホーム

 ☆☆☆『スパイダーマン』シリーズは、余り好きでもなくて観ていないこともあるが、全然共感できなかった。 まず、『アベンジャーズ』ではトニーにつきまとう若者、という記号的なキャラとして主人公が魅力的でなくてもいいが、単体だと、いまいち。それに加…

ゴジラVSメガロ

 ☆☆☆★『ゴジラVSガイガンレクス』の監督によふCC短編のシリーズ。今回は実写人間パートもちょっとあって、10分となっている。 まず驚いたのが、メガロの英語表記が「MEGALON」だったこと(^ふ^;) 今気付いたが、メガヌロンと共感するものがあるのか? 観た…

箪笥

 ☆☆★韓国のホラー。どちらが先が調べてないが、めちゃくちゃ黒沢清っぽかった。暗い屋敷と赤と緑が印象に残る画面は『オロチ』みたいだし。 映画館で見れば、サスペンス演出はばっちりなのだと思うが、家で観るには、いくらなんでも間が長すぎ(^^;) 主人公…

チェイサー

 ☆☆☆原題は『KIDNAP』。文字通り、子供を誘拐された母親が、目の前で車に乗せられるのを、マイカーでどこまでも追いかける。なんか『アオラレ』のような話だ。 主人公が女版サミュエル・ジャクソンみたいなので、犯人夫婦に追いついても、普通に『コマンド…

バッド・トラップ 追記

クライマックスの車での移動シーンで、原題の『アブストラクト』にちなんでか、高速道路のジャンクションを真俯瞰から撮って、抽象画のように見せているカットは面白かった。

『ゴジラ マイナスワン』

『ゴジラ マイナスワン』 ☆☆☆☆★いわゆる特撮パートは基本的に大満足。日本でもこれだけのCG怪獣が表現できることに感無量である。いや『シン・ウルトラマン』はなんだったんだ?! という感じだけど。ことにあの体表なので、ピクセル数が圧倒的なゴジラであ…

風魔の小次郎1

車田正美 ☆☆☆☆ 集英社文庫20年くらい前に中古で全巻買ったはずだが、いつのまにか見当たらなくなっていた。売ったのを忘れたかもしれない。ところどころ覚えていた。 車田マンガは、基本的に、ミクロでもマクロでも、どの作品でも同じことの繰り返しなの…

彷徨える艦隊12

☆☆☆☆なんか、無限に続けられそうなシリーズだよなぁ……。三国志みたいな惑星連合勢力図に、よく分からない異星人も3つくらい設定されてるし。『スタートレック』的というべきなのか。 かと思えば『スターウォーズ』のプリークェル的な議会の政治がたちとの…

アルファヴィル

 ☆☆☆ゴダールの白黒の、SF映画。アルファというのは、舞台となる都市の名前がα60というから。 めちゃくちゃ押井守っぽかった。 いちばんは低予算感。未来の、地球ではない惑星という設定なのだが、ロケ地はフランスの町やビルそのまま。SFっぽさは会話の内…

キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け

 ☆☆☆原題の意味と、内容から邦題をつけるなら、『違法取引』または『ミリオネア・ゲーム』みたいな感じか。 リチャード・ギア演じる主人公は、大手との合併を進める証券会社の社長。最初は、孫まで読んで誕生日を祝う、順風満帆に見えるが、随所に不穏な影…

オーバーエベレスト

 ☆☆★川井さんが劇伴担当ということで観た。エベレストもの(?)。エベレストでレスキュー隊として活動する、役所広司率いるチーム・ウィングスは、エベレスト山頂付近に墜落したセスナに積まれていた極秘書類を回収するミッションを引き受ける。 エベレ…

少林寺木人拳

 ☆☆☆★セリフが少ないとは聞いていたが、まさか口がきけない役とは。あとは、日本版主題歌が良い。オープニングはいいけど、本編の劇伴は京劇調なので、何回か挿入歌として流れる流れる時は、猛烈に浮いてるけどね(^^;) ただし、それよりも曲としてのパ…

次郎長三国志

 ☆☆☆よく名前は聞くし、主に片岡千恵蔵主演で、大量に「清水の次郎長もの」映画が作られているが、たいていが地位を築いてからのものなので、それまでの半生を知りたいと、「次郎長クロニクル」的な第一作らしい本作を観てみた。 次郎長こと長五郎がヤクザ…

仕掛人藤枝梅安2

 ☆☆☆前作のエンドロール後のヒキが、予告編扱いだったように、本作は京都で、椎名桔平(^^;)(どうしてもら『トリック』ファンとしては笑ってまうんよなぁ……。)を敵討ちする話。 そちらは彦さんの話になるので、それだけだと弱いと思ったのか、梅安さんの…

ジョンベネ 誰が少女を殺したか?

☆☆☆★原題は『WHO KILLED JHONBENET』で、ほぼ同じ。原題から分かるとおり、変な名前だなあと思ってたのだが、「ジョンベネット」で、父親の名前がジョンなのであった。『沈黙の艦隊』とかに馴染んでると、ジョンもベネットも男名前なんだけどなぁ……。欧米の…

ザ・スイッチ

 ☆☆☆冴えない女子高生と、殺人鬼の心が入れ替わってしまうという、実にわかりやすい邦題。原題は『FREAKY』。 殺人鬼役は、冒頭のつかみでの屋敷での連続殺人の場面では『ハロウィン』のブギーマンばりのアフリカ民族祭具のような仮面をかぶっているのだ…

怪盗グルーのミニオン大脱走

 ☆☆☆子供向けCGアニメとしては楽しいけど、やっぱり『ミニオンズ』と比較してしまうと、見劣りする。これは、『クレヨンしんちゃん』の『大人帝国』『戦国大合戦』前後の映画と同じ現象かも。 そもそも『ミニオンズ』が、『怪盗グルー』シリーズのスピンオ…

キャメラを止めるな!

 ☆☆☆★『カメラを止めるな!』大ファンとしては、大きに気になる作品。『カメ止め』の大ヒットを受けて、フランスでリメイクが企画された。そこで起こったのは『カメ止め』と全く同じ出来事だった。という、時系列的には続編なんだけど、リメイクだから、結…

バッド・トラップ

 ☆☆☆アメリカの田舎マサチューセッツで、マフィアの手下として盗みをやっていた主人公が、失敗して縁を切られたが、偶然知った一攫千金の盗みで恋人と人生をやり直そう、という話。 原題は『ABSTRACT』で、何のことか意味が分からないが、終盤になって分か…

レフト 恐怖物件

 ☆☆☆★「呪われた家」もの。主人公はケビン・ベーコン。歳の離れた女優の妻と、娘と、田舎の家にやってきた。よく分からないのだが、どうも夏休みだが、休暇だかで、しばらく滞在するだけらしい。 そこでは何やら怪しい現象が……。そして主人公が心理カウン…

バッドマン 史上最低のヒーロー

☆☆★よく見ているYouTube「シネマンション」でラムちゃんが絶賛してたから、期待したのだが、だいぶ肩透かしを食らった。 初っ端の製作会社ショートムービーからしてマーベルのパロディという、全体にアメコミのパロディが散りばめられ、残りはフランスなら…

デッドマン・ダウン

 ☆☆☆★YouTube公式公開。マフィアものの一種。原題も同じ。 『ドラゴン・タトゥーの女』の監督の処女作らしく、舞台はノルウェー。喋っている言語も、英語、フランス語、スペイン語といろいろ。 ながら観なのでよく分かってないところもあるが、どうやら主…

千夜、一夜

 ☆☆☆田中裕子主演ということで観たのだが、大事なテーマだが、地味で、観ても「大事なのは充分分かったけど、特に語ることとかはないなあ」という、学校の感想文的なこと以外は書きにくいタイプの映画。 テーマは「特定失踪者」という、これまた拉致被害者…

クライ・マッチョ

☆☆★つくづくダサいタイトルだなぁ。 イーストウッドがヨボヨボで、そのくせそれこそマッチョっぷりを(作中でも、この映画の結構としても)演じているのがなんか鼻につく。乗馬シーンも、寄りのカット以外はスタントダブルだし、悪役のボディガードも腕だけ…

『歴史に観る日本の行く末』小室直樹 ☆☆☆☆ 青春出版社教育問題をテーマにしつつも、小室先生のこと、はるかシナの古代国家にまで話が淵源を探る。「「革命」とは、「天が天子の任命を革(か)える」という意味」「入試の不合格、失業、破産・・・・・・。 蹉…

メルカトル悪人狩り

  麻耶雄嵩 ☆☆☆☆ 講談社文庫久しぶりのメルカトル鮎もの。 読みながら感じていたことは、解説で見事に解きほぐしてくれるので、書くことがなくなった(^^;) 作中で「私は長編向きの探偵じゃない」とメタなセリフを喋るが、これは作中の美袋が、彼の活躍を…

峠 最後のサムライ

 ☆☆★予告編は何度も観たが、そこから期待した内容とは違う雰囲気だった。 司馬遼太郎原作なのだが、下敷きにしているのはプロットくらい(歴史ものにおいては、つまり単なる史実を元にしている、つまりは原作なくても成立するレベル)。イメージとしては…

大いなる驀進

 ☆☆☆☆タイトルの読み方は「ばくしん」。国鉄時代の、蒸気機関車による寝台列車「さくら」を舞台にした映画。 本作はお仕事映画であり、乗り物パニックであり、グランドホテル形式の群像劇であり、また時代が経ったことにより気せずして、当時の寝台列車を…