思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・スイッチ


☆☆☆

冴えない女子高生と、殺人鬼の心が入れ替わってしまうという、実にわかりやすい邦題。原題は『FREAKY』。
殺人鬼役は、冒頭のつかみでの屋敷での連続殺人の場面では『ハロウィン』のブギーマンばりのアフリカ民族祭具のような仮面をかぶっているのだが、入れ替わったら、素顔。デヴィッド伊藤みたいなやつで、後で知ったが、『ブルータル・ジャスティス』の相棒刑事の人だった。
設定からしてリアリティもクソもないタイプの映画なので、スラッシャー映画好きなら、ポップコーン・ムービー的に楽しめるだろう。
冒頭の、殺されてる途中で頭がガクガクしているのと、セックスしているガクガクをつなぐ編集には笑った(^^;)
女子高生が殺人鬼に入れ替わった後に、赤い革ジャンと、ひっつめ紙にするスタイルが『ターミネーター3』のオマージュ、というのは気がつかなったなぁ。でも、この手のサイコ殺人鬼ものは、ほぼ男の専売特許みたいになっているので、若い女の殺人鬼、というのはブルーオーシャンなのかも。
殺人鬼のおっさんが女子高生の言動をするのも、昨今のLGBT圧力からすると、単純に笑えない、面倒な世の中になったものだ。
スラッシャーとしては、『テリファー』もかくや、という豪快なゴア描写があるが、痛がってる演出もサラッと流しているので、あっけらかんと観られる。

以下ネタバレ

ラストの時間切れのくだりも、「時計は5分進めとけよ」のフリが伏線と呼ぶには露骨すぎたので、絶望感はなかったなぁ。そんか伏線と回収はいらんから、サクッと終わって欲しかった。