思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『荒野に獣慟哭す(下)』夢枕獏 ☆☆☆☆★ 徳間ノベルズまさに描き切ったというにふさわしい大作。 進化あるいは変態というテーマに、ジャングルでのサバイバル、そして作者お得意の格闘技など、全てを詰め込んである。 宿敵・薬師丸法山を倒し、京子を救い出し…

『未来医師』フィリップ・K・ディック ☆☆☆ 創元SF文庫突然未来にタイムスリップさせられた医師パーソンズが遭遇するサスペンス劇。解説にあるように、そんな高尚な作品ではなく、ジュブナイルものようにテンポよく物語は進んで行く。 個人的には多世界解釈…

『ぼくらは都市を愛していた』神林長平 ☆☆☆★広い意味ではミステリーSFと言えるだろう。2卵生双子のそれぞれの物語が交互に語られるが、一方は「情報震」なる現象が引き金になって人類絶滅寸前の世界で孤軍奮闘する舞台の隊長、かたや疑似テレパシー能力を埋…

『専守防衛』清谷信一 ☆☆☆☆ 祥伝社新書タイトル通りの内容だが、裁判官と民主主義、警察官僚が防衛省を支配している(内局のこと)、国家警察(FBI)を作れ、海上保安庁を国家保安隊にせよ、など幅広い。「自衛隊の衛生兵に当たる「救護陸曹」は救急隊員や看…