思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『スケールアヴィエーション 2015年5月号』 ☆☆☆☆★立ち読みまでしたのに、買い逃したのを後悔していた号。中古はプレミア価格ばかりだったが、ようやく送料込みで定価相当のを見つけた。 A-10特集。バリエーションもほとんどないのに、9つもの作例が乗ってい…

『hammered サイボーグ士官ジェニー・ケイシー(1)女戦士の帰還』エリザベス・ベア著/月岡小穂訳 ☆☆☆★カバーイラストではブロンド美女として描かれているが、内容を読むとそれはJARO。スパニッシュ系の五十歳くらいのおばさんである。とは言え、サイボーグな…

一応父を探す、などの重めのテーマは終盤に出てくるものの、基本的にはスカッとしたヒーローアクションが魅力だったオリジナルとは対極。 冒頭のロケット発射までがやたら長いので嫌な予感がしたが、やはり無駄に悩むばかり、という近年の東西ヒーロー映画の…

今回はザク2のC5とC6、R6キットについての解説。 胸部のディテールの違いとか、さすがにディープすぎる… 「ガンダムセンチュリー」からのマニアでも、言われないと、こんなの誰も気がつかないでしょ〜。まさに考古学の世界。 R6キットや、コックピット周辺…

『真空の科学』 ☆☆☆真空には圧力差、断熱、乾燥、酸化防止、放電補助などの特徴があり、想像以上に我々の生活または工業的(つまり工場で作られた製品を我々が利用)に使われていることが分かる。「軟弱地盤から短時間で脱水し、地盤沈下を促進させて地盤を固…

『ジュピター20XX』 ☆☆☆★いかにもレンタルビデオ屋に並んでいるC級っぽいだが、確かに低予算感が滲み出ている。 ほぼ宇宙船内だけ、しかも四畳半以下の一部屋だけでの密室劇で、登場人物もほとんど1人。『ゼロ・グラビティ』と争う潔さである。 しかし、内…

『ゼロの未来』 ☆☆☆雑然とした未来世界。『ブレードランナー』的なサイバーパンクをベースに、『マイノリティ・リポート』や『フィフス・エレメント』など、ケバケバしい、地続きの未来像がある。分析をゲーム化する、などのアイデア(そもそも、科学的シミュ…

『ナイトクローラー』 ☆☆☆★ テレビ業界の下請けというか、現場カメラマンを主人公にした作品。犯罪すれすれというか、倫理観なんてぶっちぎりの、もうノワールと言っていい。ピカレスク・ロマン? 自分から犯罪を作るところまではしないが、死体を移動したり…

竹内義晴『「職場がツライ」を変える 会話のチカラ』を読む印象に残ったところ「無理にやる気にさせるよりも、「一緒にやろうよ!」というひとことのほうが、やる気を誘う」「誤解を恐れずに極端な言い方をすると、答えがあっていようがいまいが関係ありませ…

『ドローン探偵と世界の終わりの館』早坂吝 ☆☆☆☆いかにも新本格らしい設定と、早坂吝らしいトリック。トリックそのものは、好きにはなれないが、動機と伏線はうまい。 ドローンにぶら下がって飛ぶ発育不全の二十歳前後の探偵。江戸川コナンや怪盗キッドもび…

『フューリー』 ☆☆☆☆この作品は、戦車映画という戦争映画のサブジャンル内での『プライベート・ライアン』だ。主人公ブラピは、ほとんどシャーマンの内外にいる。或る意味で、本当の主人公はシャーマン戦車と言って過言ではない。 前半のリアリティは凄まじ…

フューリー [SPE BEST] [Blu-ray]ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2015-12-25ホビージャパンnext Spring 2017 (ホビージャパンMOOK 779)ホビージャパン 2017-03-10

『星群艦隊』 ☆☆★前巻の解説では、3部作の完結編である本巻は「静」ではなく「動」だ、という触れ込みだった。だが、結構地味。 大砲ならぬ銃で戦艦を一撃できる超兵器も炸裂するのに、地味なのだ。作者は盛り上げる気があるのだろうか?まるで『彷徨える艦…

『亡霊星域』 ☆☆★C級ビデオみたいな邦題はどうにかならないものか。私的につけるなら『辺境衛星アソエク・ステーション』というところか。 前作の主人公ブレク=艦隊司令官の、辺境の宇宙ステーションでの軍政を描いた(宇宙)日常小説。アクションまたはプ…

『処刑列車』大石圭 ☆☆★映画ノベライズを多く手がけている作者だが、本作は完全オリジナルのようだ。 個別の団体名は避けられているが、JR東海道線快速アクティをジャックした「彼ら」を名乗るテロリストたちが、乗客を次々に殺害していく。 私的には、良い…

『スケールアヴィエーション 2017年11月号』 ☆☆☆☆ 特集の「林周一」って誰??となるのだが、当然、どんな人かは記事で解説されているのでありがたい。 最新のウェザリングのハウツー記事としても非常に役立つ。現用機限定かもしれないが…。 「改造しちゃア…

『聖女の毒杯』 ☆☆☆☆地域独自の風習の元で行われる結婚式の最中に、毒殺事件が起こる。「如きもの」シリーズにそっくりな本格ミステリ。毒殺のあらゆる可能性について徹底的に考察するのも前記作品同様。 ミステリーとしては、前半は名探偵ウエオロの弟子で…

『書架の探偵』ジーン・ウルフ著/酒井昭伸訳 ☆☆☆★解説には『今まで読んだことがない本』とあるが、解説者は昨今のラノベや深夜アニメを見たことがないのか? 歴史上の人物が現代(本作は未来の物語だが)に蘇る話など、掃いて捨てるほどある。 まあ、「歴史…