思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2017-01-01から1年間の記事一覧

『スターウォーズ 最後のジェダイ』 ☆☆☆☆序盤は、やってることはスターウォーズらしいし、Bウィング(の改良型)をフィーチャーしたところはニクいが、演出が冗長。チョイ役の顔のアップでタメとかいらないし。スターウォーズの伝統(らしさ)として、雑魚キャ…

『新生』瀬名秀明 ☆☆☆ 中編集。 『新生』☆★ 宇宙とか、切っ先とか、思弁SFっぽい用語は出てくるが、 エロ小説が書きたかっただけちゃう? 『wonderfulworld』☆☆☆ ブラッドベリのメタファーという概念が頻出するが、小松左京というより、夢枕漠の『サイコダイ…

『ウルトラマンギンガS』 ☆☆★ 『ライズ・オブ・シードラゴン』 ☆☆☆☆ 川井さんの音楽目当てで見たのだが、普通に面白かった。さすがはツイ・ハーク!アクションもプロットもCGも、サービス特盛。『QED 白山の頻闇』☆☆☆☆中編二作を収録。 『白山の頻闇』☆☆☆★ …

『独ソ・エストニア戦線』 ☆☆☆★ドイツに侵略されたエストニアでは、同じ民族どうしで、ドイツに徴兵された人たちと、ソ連にされた人たち、同族同士で殺し合う悲劇が頻発した。 モリタク的な非武装降伏論が、いかに誤ったものか良く分かる一例。 それはさてお…

『スケールアヴィエーション 2011年11月号』 ☆☆☆☆★ハウツービルドシリーズ。ハセガワのフランカー33だ。講師はフランカー大好き岡プロ。ハウツー企画は、下手な私でも作った気になれるのが楽しい。 「すり合わせは、一回削ったら仮組み」や「キャノピーのマ…

『ぜったい完成! プラモデル塾 ミリタリー専科』長谷川伸二著/工藤ケン画 ☆☆☆NHK出版ということは、元は教育テレビの趣味講座か何か?初心者向けの一冊。 イラストページと写真ページの割合は6:4くらい。しかも、イラストページでは「本書では塗料は水…

『空軍大戦略』 ☆☆☆★飛行機映画としては見所満載。スピットファイアや、ドイツのフォッケウルフ(?)や爆撃機が画面狭しと飛び回る。 大編隊や、爆撃を俯瞰から捉えたショットは臨場感満載である。特に後者は、現代でも、爆弾が1つ爆裂するカットは撮れる…

序盤は、トム・クルーズのあまりにも「リア充」ぶりに嫌になりそうになったが、セックス・フレンド(作中で言及される)であるキャメロン・ディアスが嫉妬で車を暴走させて心中しそうになるところから様子がおかしくなってくる。 それまでもトム・クルーズが…

『ザ・フューリー 烈火の戦場』 ☆☆★言うまでもなく『フューリー』の便乗タイトル。共通点は、アメリカの戦車乗りが主役ということくらい。その戦車は、模型誌とかでも見たことがなかったので、適当にでっち上げたのか?と思って調べたら、ヘルキャットは、戦…

『サイボーグ士官ジェニー・ケイシー(2)』 ☆☆☆★舞台は宇宙でのカナダ宇宙軍対中国宇宙軍に…とは行かず、すぐに地球を舞台にした、前巻同様のハードボイルド路線に戻ってしまう。 それが済めば、終盤は再び宇宙船からの攻撃、あちこちに出没する人工知性、ナ…

『エイリアン』 ☆☆☆小学生の時にテレビで観た時は、あまりにも怖くて最後まで観られなかったものだが。現在見ると、定型的なモンスター映画のフォーマットで出来ているなぁ、という印象。 時代性というか、流行の問題かもしれないが、演出のテンポが悪い。間…

『モデルグラフィックス 2018年01月号』 ☆☆☆☆映画『ダンケルク』公開を受けてのスピットファイア特集。様々な超絶作例ではなく、あくまでもにわかモデラーのためのガイドであるのが嬉しい。スケールモデラーのヤタガラス氏と、ガンプラモデラーの小森氏とい…

『ディレクターズ・カット』 ☆☆☆☆サイコパスによる連続殺人と、画を売るためならなんでもやるテレビ屋の実情。『壺中の天国』と『ナイトクローラー』を貫井徳郎が書いたような感じ。だが、登場人物たちの自己中的な心情と言動は歌野らしい、胸くそ悪いもの(^…

『アポロ18』 ☆☆☆★ 全編、アポロ計画の資料映像を模したモキュメンタリー映画。 劇伴もエンディング以外に全くない。 映像は、記録用のハンディカメラか、宇宙船に据え付けられたカメラのもののみ。ただし、数カ所だけ「どこの誰が撮ったの?」というカッ…

『スケールアヴィエーション 2015年5月号』 ☆☆☆☆★立ち読みまでしたのに、買い逃したのを後悔していた号。中古はプレミア価格ばかりだったが、ようやく送料込みで定価相当のを見つけた。 A-10特集。バリエーションもほとんどないのに、9つもの作例が乗ってい…

『hammered サイボーグ士官ジェニー・ケイシー(1)女戦士の帰還』エリザベス・ベア著/月岡小穂訳 ☆☆☆★カバーイラストではブロンド美女として描かれているが、内容を読むとそれはJARO。スパニッシュ系の五十歳くらいのおばさんである。とは言え、サイボーグな…

一応父を探す、などの重めのテーマは終盤に出てくるものの、基本的にはスカッとしたヒーローアクションが魅力だったオリジナルとは対極。 冒頭のロケット発射までがやたら長いので嫌な予感がしたが、やはり無駄に悩むばかり、という近年の東西ヒーロー映画の…

今回はザク2のC5とC6、R6キットについての解説。 胸部のディテールの違いとか、さすがにディープすぎる… 「ガンダムセンチュリー」からのマニアでも、言われないと、こんなの誰も気がつかないでしょ〜。まさに考古学の世界。 R6キットや、コックピット周辺…

『真空の科学』 ☆☆☆真空には圧力差、断熱、乾燥、酸化防止、放電補助などの特徴があり、想像以上に我々の生活または工業的(つまり工場で作られた製品を我々が利用)に使われていることが分かる。「軟弱地盤から短時間で脱水し、地盤沈下を促進させて地盤を固…

『ジュピター20XX』 ☆☆☆★いかにもレンタルビデオ屋に並んでいるC級っぽいだが、確かに低予算感が滲み出ている。 ほぼ宇宙船内だけ、しかも四畳半以下の一部屋だけでの密室劇で、登場人物もほとんど1人。『ゼロ・グラビティ』と争う潔さである。 しかし、内…

『ゼロの未来』 ☆☆☆雑然とした未来世界。『ブレードランナー』的なサイバーパンクをベースに、『マイノリティ・リポート』や『フィフス・エレメント』など、ケバケバしい、地続きの未来像がある。分析をゲーム化する、などのアイデア(そもそも、科学的シミュ…

『ナイトクローラー』 ☆☆☆★ テレビ業界の下請けというか、現場カメラマンを主人公にした作品。犯罪すれすれというか、倫理観なんてぶっちぎりの、もうノワールと言っていい。ピカレスク・ロマン? 自分から犯罪を作るところまではしないが、死体を移動したり…

竹内義晴『「職場がツライ」を変える 会話のチカラ』を読む印象に残ったところ「無理にやる気にさせるよりも、「一緒にやろうよ!」というひとことのほうが、やる気を誘う」「誤解を恐れずに極端な言い方をすると、答えがあっていようがいまいが関係ありませ…

『ドローン探偵と世界の終わりの館』早坂吝 ☆☆☆☆いかにも新本格らしい設定と、早坂吝らしいトリック。トリックそのものは、好きにはなれないが、動機と伏線はうまい。 ドローンにぶら下がって飛ぶ発育不全の二十歳前後の探偵。江戸川コナンや怪盗キッドもび…

『フューリー』 ☆☆☆☆この作品は、戦車映画という戦争映画のサブジャンル内での『プライベート・ライアン』だ。主人公ブラピは、ほとんどシャーマンの内外にいる。或る意味で、本当の主人公はシャーマン戦車と言って過言ではない。 前半のリアリティは凄まじ…

フューリー [SPE BEST] [Blu-ray]ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2015-12-25ホビージャパンnext Spring 2017 (ホビージャパンMOOK 779)ホビージャパン 2017-03-10

『星群艦隊』 ☆☆★前巻の解説では、3部作の完結編である本巻は「静」ではなく「動」だ、という触れ込みだった。だが、結構地味。 大砲ならぬ銃で戦艦を一撃できる超兵器も炸裂するのに、地味なのだ。作者は盛り上げる気があるのだろうか?まるで『彷徨える艦…

『亡霊星域』 ☆☆★C級ビデオみたいな邦題はどうにかならないものか。私的につけるなら『辺境衛星アソエク・ステーション』というところか。 前作の主人公ブレク=艦隊司令官の、辺境の宇宙ステーションでの軍政を描いた(宇宙)日常小説。アクションまたはプ…

『処刑列車』大石圭 ☆☆★映画ノベライズを多く手がけている作者だが、本作は完全オリジナルのようだ。 個別の団体名は避けられているが、JR東海道線快速アクティをジャックした「彼ら」を名乗るテロリストたちが、乗客を次々に殺害していく。 私的には、良い…

『スケールアヴィエーション 2017年11月号』 ☆☆☆☆ 特集の「林周一」って誰??となるのだが、当然、どんな人かは記事で解説されているのでありがたい。 最新のウェザリングのハウツー記事としても非常に役立つ。現用機限定かもしれないが…。 「改造しちゃア…