思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

シリーズ3部作の完結編。お約束以外の、推理モノの真面目である意外性を追求するなら、これくらいが妥当なのかもしれない。<ドルリー・レーン>とかね。 蜜柑のライバルである天邪鬼な恋が、母親を誘拐されたとして6日間で4つの事件を解決することを犯人…

要するに、ジャニーズ内の派閥抗争、そしてジャニーズがメディアに対していかに圧力をかけているかを暴露したもの。 というより、『週刊文春』以外のメディアがそれを一切報道しないかの異常さがわかる。ほとんど奴隷だ。「CDデビュー早々に、この先売れる見…

カーモデラー北澤氏は、『大人のプラモ道』を見ると、分かりやすい説明も上手なプロモデラー。 氏による作例と、おまけとしてビギナーである編集者による、制作上の失敗例満載の章もあり、これによって初級から上級までのテクニックが網羅されていることにな…

『ビッグデータ・コネクト』 ☆☆☆☆『オービタル・クラウド』では気にならなかったが、警察小説では、小説作法的に読みづらいのが気になった。 会話など、主語が誰か一読、判別しづらいのだ。基本的には主人公である万田の主観なのだが、完全な一人称ではない…

『虚構の男』L・P・デイヴィス著/矢口誠訳 ☆☆☆★ 国書刊行会ストーリーの大枠としてはスパイ・スリラー(国際謀略小説)いうことになるだろうか。 ただし、細かい設定や視点はコロコロ変わるように提示されるので、面食らう。 別の面から言えば、ミステリSF…

『バスタード!(4)』 ☆☆☆★アーシェス・ネイとの一騎打ち。 とにかくガラがクリリン的な解説役に堕しているのが笑える。これはストーリー的な必然なのか、編集者による助言の結果なのか、どっちだろう…。 また、必殺技をぶつけ合うことで「二人とも消し飛ぶぞ…

『坂井三郎 大空のサムライ 研究読本』 ☆☆☆☆日本軍が誇る零戦エースパイロット、坂井三郎氏の自伝『大空のサムライ』および『続・大空のサムライ』で語られている内容について、日本軍および米軍の公式記録などを参照して検証したもの。 著書は、坂井氏とも…

『涙香迷宮』竹本健治 ☆☆☆★年間ベストに選ばれたことはおいとくとして…。 作者のゲーム殺人事件3部作に続く、『連珠殺人事件』ともいうべき本格ミステリ。 さらにミステリー史上、欠くべからざる黒岩涙香が小説的テーマ。彼にまつわるペダンティズム、とり…

いわゆる「当たり屋」を敢行。どう見ても面白そうに見えなかったからだ。 一部では漫画版が話題になってたりしたのだが、全く予備知識がなかったので、まあ勉強の意味で見ただけ。 ロケ地なんかが、もしかして羽住監督かと思ってたら、エンディングでやっぱ…

『メルカバ戦車』 ☆☆☆☆言わずと知れたメルカバの試作車から、マーク4まで、そしらナメラ等の装甲車も(おまけとして?)掲載されている。 いずれも間近から捉えた臨場感あふれるダイナミックな演習や、休戦時のもの。変な例えだが、『劇場版ガルパン』を観…

『MENG 戦車模型の教科書』 ☆☆☆☆ ホビージャパンモン・モデルの戦車模型だけの作例モック。田宮のムックはいくつかあるが、海外のメーカーだけのものは珍しい。 雑誌『ホビージャパン』掲載ぶんだけでなく、新規作例もいくつかある。その筆頭がマインローラ…

『風来忍法帖』 ☆☆☆☆★感想続き。ラストは、斜に構えるのが天性であった香具師たちも、凄絶、(本人たちではなく読者にとって)感動的なラストを迎える。 最後のひとりの最期は、さしずめ『七人の侍』のクライマックスにも匹敵する。 この7人というのは、終…

『スティーブ・ジョブズ』 ☆☆★アップル好きとしては、当然知っているスティーブ・ジョブズの伝記的な映画。 知らない人にとっては、ジョブズのゴーマニズムに驚きがあるのかもしれないが、ファンにとっては特に驚きはない。まあ、実際に言い方を目の当たりに…

『ローグ・ワン』 ☆☆☆☆途中までは平凡(よくある)なSF映画、という印象だった。 俯瞰、ヒキの画が多いのも、『スター・ウォーズ』らしくない感じがした。(設定は全然違うが)雰囲気的には『オブリビオン』を連想した。 途中からは、戦争もの、特殊部隊もの…

『バスタード(3)』 ☆☆☆★前巻ラストではメデューサか?というヒキだったのに、普通に男(女)が出て来たので、1巻間違えたのかと思った。 魔法と、契約する神がどうこう、っていうのはイマイチ馴染みがないが、どの系統の魔法?? 毒を吸い出す、というの…

『バスタード(2)』 ☆☆☆★ミノタウロス、目玉の怪物(これも元ネタ/パクりがありそう)、イフリート(剣と炎の聖霊ということだが、バルログみたい)が登場。 人間サイドでも、ガラの背後でカルが顔見せ。 こうまとめると、いちおう話は進んでいるようだが…

『ターンエーガンダム 地球光』テレビシリーズの総集編としての劇場版前編。 総集編というより、ほとんどダイジェストと言っていい乱暴さ。富野監督って、編集の魔術師って言われるくらい、テレビシリーズの総集編を作るのが上手いって言われていたのに、時…

『この世界の片隅に』 ☆☆☆☆★よくわからんが、とにかく心を揺さぶられる作品だった。 一見、ジブリ、特に高畑勲的な、素朴な日常系アニメなのだが、それだけではない。 原作の絵柄が絵柄なので、絵自体には魅力がない。まあ、『おもひでぽろぽろ』ほどではな…