思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『星を創る者たち』谷甲州 ☆☆☆☆★ 河出書房新社『コペルニクス隧道』☆☆☆☆ クラークの『月面ーー』を思わせる、液体のような流砂による事故を描いたもの。『極冠コンビナート』☆☆☆☆ 火星の工場用ドームで起きた、謎の二酸化炭素濃度上昇から始まった事故を描く…

『枝雀落語の舞台裏』小佐田定雄 ちくま新書 ☆☆☆『枝雀のらくご案内』が、枝雀師匠自らによる解説と余談だとすると、本書はそれと対になるような、師匠の右腕ともいえるらくご作家・小佐田定雄による解説とマル秘エピソード集と言える。 当時の枝雀師匠を知…

『ファウンデーションへの序曲(下)』アイザック・アシモフ著/岡部宏之訳 ☆☆☆☆★ ハヤカワ文庫SF途中までは、帝国の首都トランター(『スターウォーズ』でいうところのコルサント)の各地を、追っ手から逃れて移動する、という地味な展開が続く。 もちろん…

『日本語千里眼』明石散人 ☆☆★ 講談社文庫再読。 この人の本、確かに余人の知らない知識を元に独自の結論を導き出しているのが凄いのだが、こちらにもある程度政治、経済、歴史的知識が身について来ると、その結論はちょっと…ということもけっこう出てくる。…

『数学ガール ゲーデルの不完全性定理(2)』 ☆原作の方は未読だが、原作者自らが監修したコミカライズ。 問題は、何と言っても、ただでさえ難しい数学の論理的証明に、余計な(?)恋愛話などが絡んで説明不足なことと、デッサン力不足。 そういえばゲーデ…

『ファウンデーションへの序曲(上)』アイザック・アシモフ著/岡部宏之訳 ☆☆☆★あんまり覚えてないが、第一作『ファウンデーション』の前日譚か。心理歴史学の理論こそ考えたが、まだ実用性のかけらも考えたことのない、若きセルダンが皇帝に呼び出され、皇…

『ノックス・マシン』 ☆☆☆★ミステリをテーマにした、SF短編集。なんとも微妙な表現だが、あとがきで作者がSFだと言っているんだから間違いあるまい。 法月綸太郎じゃなければ西澤保彦が書くようなテイスト。『ノックス・マシン』☆☆☆ 「ノックスの十戒」にあ…