2022-01-01から1年間の記事一覧
『狼の血族』☆☆☆グリム童話を元にしたダーク・ファンタジー。 もうひとつリアリティのレベルがわからない上に、ギャグなのかブラックコメディーなのか、単なるやりすぎなのかわからない演出が多い。ボンクラ映画好きには楽しめる要素ではあるのだが。 それは…
『シティハンター 史上最香のミッション』☆☆☆まさかの80年代の日本の「ジャンプ」漫画を、40年後のフランスで実写映画化。 連載当時小学生から中学生だった私は、「ジャンプ」を買って読んではいたものの、ストーリーはほとんど覚えてない(^_^;) アニメ…
木村勝美 ☆☆☆ 文庫ぎんが堂著者の文章は5%くらいで、ほとんどが山口組系の剣竜二組長が服役に書いた手記をそのまま掲載している。これを著者の名前で本にするって、倫理的にどうか……と思ったら、さいごまで読んで、あとがきでようやく納得。服役中に書い…
☆☆★サモハン主演&初監督作品。いわゆる、初期のジャッキー映画など、往年のカンフー映画のテンプレ的な作品。 それでなぜR15なのかと思ったら、中盤に割としっかりした尺での強姦シーンがあるためか。もちろん、それがいちおうは仏弟子の端くれである少林…
☆☆★濱口竜介監督の中編。脚本は別の人ということもあって、ちょっと濱口色は控えめ。特に、「演技」というキーワードは、本作からは直接浮かんでこない。 まず、冒頭をはじめ、執拗に描かれる主人公ともう一人の男との、半裸あるいは着服での、触れそうで…
☆☆★タイトル通りスパイもの。モニカ・ベルッチは知ってるが、あとは知らない人ばかり。 アフリカの港にあるタンカーを爆破する任務に、相棒の女と、実行部隊の2人、フランスから乗り込むが……。 正直、あまり面白くなさそうで、早送りした。ウリがあると…
☆☆★原題は『AMERICAN ULTRA』。意訳するなら『最強スパイ コードネーム=ウルトラ』みたいな感じ? てっきり最難関ミッションを任される最強スパイの話かと思ったら、全然違った。 ひとことで言うと、比較的低予算の「ナーメテーター」もの。 ドラッグ漬け…
☆☆☆★ 濱口竜介いきなり喋らない女がアップになり、AVのモザイク処理を仕事にする男の部屋。 濱口作品共通の、「演じる」というテーマは本作にもあるが、ちょっとメタ的に捻った、あるいはレベルを下げて、演者じたいの「別人に見える演技」を設定している。…
☆☆☆★『ねじけた』を観たあとに関連動画として出てきたもの。大賞受賞作というとこで、こちらはそれにふさわしいと思った。 離婚した母に引き取られた娘と、母の死をきっかけに、ごく短いメールをやりとりするようになる。 そして最後には、娘の結婚を機に…
☆★信頼する三宅隆太監督のオススメ短編映画。 女子高生を主役にした、好きな人に告白すべきか、親友に相談したら、親友も好きだった、という、ありがちな話。 男がいまいち冴えない(ハンサムではなく、どちらかと言えばもっさり)のも、説得力に欠ける…
宮﨑学 ☆☆☆☆ 双葉社多数のヤクザに取材して、その実態を明らかにしてくれる興味深い本なのだが……。暴対法はともかく、暴力団排除条例の異常さは、本書を読めば改めて知ることができる。憲法で保証されている、生存権すら無視したもの。自称人権派の言論人…
沢辺有司 ☆☆☆☆ 彩図社あとがきにあるように、洋の内外を問わず、年代もさまざまな映画を集めたもの。 トリビアの泉としても、観たい映画を選ぶガイドとしても楽しめる。ただしいざ観たい、となってもおいそれと観られないものが多い、のが宿命なのだが(^^;)…
鈴木智彦 ☆☆☆☆ 宝島社文庫「事実、この親分はディズニーキャラのバッジを付けていた時期もあったという。(略)なにかと自社キャラ一度、東京ディズニーランド(略)に「訴えましょう!」と持ちかけたことがあった」「実際、シノギもできず、掛け合い(ヤ…
☆☆☆★『RRR』の監督の過去作で、ひとり対百人という超バトルアクションがある、というので観てみた。 映画が始まると、CG背景丸出しなので、『王の凱旋』のようなファンタジー風の時代劇かな、と思いきや、舞台は現代に。 チャラい男や女、すぐにダンスバ…
☆☆☆★獅子の仮面をかぶった二人は、不死身の肉体ゆえ、子供のころに人体実験の被検体にされた。端的に行って拷問である。そんな境遇から救い出してくれたのが、シオンだというのだが、いくらなんでも過去が悲惨すぎて、悪者の配下にしてもバランスがとれなく…
櫛木理宇 ☆☆☆☆ 幻冬舎文庫さすがはイヤミスで名を馳せるだけある。ダークなほうの貫井徳郎や、『鼠の棲家』みたいな感じ。 ミステリーのジャンル的に言えば、刑事ものなのだが警察官というよりも、主人公の個人的な過去や現在のプライベートと犯人の関係…
根本裕幸 ☆☆☆★ フォレスト出版「(1)相手の気持ちを察し、 (2)相手に与えられることを考え、 (3)それが自分本位ではなく、相手の意図に沿ったものであることを確認する。(略) このとき、「答え」はわからなくても大丈夫。(略)相手の言いたいこ…
元は著者の博士論文だか修士論文だかで、それを元にした本。アンチポルノ運動とか、これまた運動家以外にはどうでもいい、というところもある。ただ、ポルノを行政に訴えて規制させたい派と、倫理的・自由主義的に反論する派がいる、というあたりは、確か…
『駅馬車』☆☆★駅馬車って訳語がどうかと思う。適切なのは「馬曳き長距離バス」とか?(ちなみに、バスという単語には自動車という意味は含まれていないのだ) 傑作とされているから観てみたが、20分くらい普通に観たがストーリー的には全然だったので、早…
☆☆☆★世間的な評価は激賞なんだけど、私的にはどうもノレないんだよなぁ。でも、ダメダメだとも言えない。他のレビューでも、脚本が凄いとは言われるが、それ以外に何がどう凄いのか、誰も教えてくれないのだ(´Д`) まず、セリフが棒読みで、華のない俳…
『A-10チーム 奪還せよ』☆☆★なんか奇妙な経歴の小説。オリジナルは冷戦の真っ只中、80年にアメリカで書かれた国際謀略小説。2年後に新潮社から翻訳されたが、21世紀になってハヤカワ文庫に収められたのだ。 原題は『RECOVERY』で、要するに様々な理由で…
『潜水艦ろ号未だ浮上せず』☆☆☆★(100%じゃないけど)これもまた「潜水艦映画に外れなし」だ。 ミリオタ的にも、ミニチュア特撮やセットだけでなく、戦時中のフィルムも使われており、興味深い映像もいくつもあった。タンクブローのバルブ操作が手動だと…
『花のあすか組!(2)』☆☆石田ひかりが出てる。このころは、美少女だとも、セリフがイマイチだとも、なんとももどかしい感じ(^_^;) 役柄がベタベタな優等生って感じで。 ラストは敵の隊長との一騎討ちだが、悪者なんだから、数に物を言わせて全員で襲い掛…
☆☆実写テレビドラマ。 内容は、スケバン刑事のいない『スケバン刑事』、という感じ。よくも悪くもマンガをそのままやってる感じで、まあ、現在の目で見れば100%、たぶん当時も大人なら、ツッコミどころ満載だろう。 サントラ持ってるので、てっきり川…
『FLINT フリント/最強の男』☆☆ロシア映画。ケーブルテレビでは前後編に分かれていたが、長い一本の作品を分割したようだ。 ロシア映画といえば、バキっとしたシャープなルックが特徴なのだが、本作は、一見してぼんやりとした照明。どうやらテレビ映画(ド…
『ブルーベルベット』☆☆よくわらかん。いや、起こっていることは分かるのだが。 横顔が三日月型(アゴが突き出ている)主人公が、野原で耳を拾って、忍び込んだ部屋でマゾ女と赤ちゃんプレイ男の行為を目撃し、ガールフレンドの父親が警察で、赤ちゃんプレイ…
☆☆☆★個人的に、ヒロインが大島優子だった、ということに、エンドロールを観て気づいた(^_^;) AKBファンではないが、大島優子は好きなんだけどなぁ。ちゃんとベッドシーンがあるとか、女優として頑張ってる感がある。胸を見せてたかどうかも覚えてない。その…
☆☆☆★蒸気機関車の時代も終わり、ディーゼル機関車が普及したころ。国鉄の宣伝映画として作られた(かどうかは知らないが、少なくとも実質的には)作品。30分ちょっと。 走行シーンをとっても、カメラを車台につけるのはもちろん、先頭車から自撮り棒みた…
☆☆☆☆面白かった。『駆け込み女と駆け出し男』のリアル路線で、チャンバラをやった、というそれだけだが、同作で不満だったコメディ要素が置き換えられた感じなので、それはつまり、同作の減点要素が加点要素になったので、文句ない☆☆☆☆である。 内容とは…
山口優 ☆☆☆ 早川文庫JAあとがきで色々書いてあるが、私には林譲治『暗黒太陽のめざめ』や、佐藤大輔、それに士郎政宗、『ファイブスター物語』を合わせたようにしか見えない。星霊なんてまんまファティマだしね。 佐藤大輔っぽいのは、兵器のネーミング…