思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2019-01-01から1年間の記事一覧

『シューテム・アップ』☆☆☆☆いやー、バカだ(^^;) ガンアクション映画における、厨二病的な妄想をやっちゃった。 『スズメバチ』では、弾丸の数がセールスポイントになっていた割にイマイチだったのに対し、本作は看板に偽りなし(^^;) 序盤からラストまで、…

『人は変われる』高橋和巳 ☆☆☆☆★ 三五館不思議な本だ。一見『人を動かす』のような、ビジネス/自己啓発本かと思いきや、宗教にも通じる自己洞察、哲学の本だからだ。 『ブッタとシッタカブッタ』を専門的に書いたもの、と言ってもいいが、一番ちかいのは仏…

『史上最大の作戦』☆☆☆ 72年の作品。てっきり過去に観たと思ってて、しかもカラーだったので、白黒だとは意外だった。ただの記憶違いか、同じテーマの他の作品だったか、はたまたハヤカワ文庫のノンフィクションで思い描いた想像だったのか……(^^;) まあ、ノ…

『物体E』ナット・キャシディ&マック・ロジャーズ著/金子浩訳 ☆☆☆☆ ハヤカワ文庫SF現代は『 STEAL the STARS』。原題の意味は、読み終えればすぐに納得するだろう。 邦題は、恐らくエイリアンのE……と書こうとして、アホさ加減に気づいた(^^;) あれ、何の意…

『オシリス』☆☆☆★ まず、オーストラリアSF、というのが珍しい。 結論から言うとB級なのだが、特筆すべきというか、メモすべき点がない訳ではない。 まず、惑星長官みたいな人が箸で日本食を食べる。衛兵が何故か剣道のお面をかぶっている何故か日本リスペク…

『偶然屋』 ☆☆☆☆ 小学館依頼に対して、偶然を装って解決する、という会社に就職した主人公が遭遇するトラブルを描く。 映画『スペシャルアクターズ』 みたいだが、ミステリー小説にはありがちな設定でもある。ただし、それは物語の背後にあって、真相・犯人…

ミネルヴァの報復

『ミネルヴァの報復』☆☆☆☆若手女弁護士が主人公の法曹ミステリ。何か高木彬光の検事シリーズを読んでいるような懐かしさ(^^;) 中嶋の法曹3部作とも違う、弁護士のリアリティが非常に興味深い。それはビジネスとしてだけでなく、弁護士という生き方そのもの…

日本海軍艦艇カタログ

『日本海軍艦艇カタログ』☆☆☆☆800円くらいなのに、ほぼ全艦艇がCGモデリングされ、おまけに各部アップ稿(レンダリング)まである超お買い得。本書じたいが単行本の文庫落ち的な意味合いがあり、ほとんどのCGは、同社の他の書籍の為に作られたものの再利用…

ミネルヴァの報復

『ミネルヴァの報復』☆☆☆☆若手女弁護士が主人公の法曹ミステリ。何か高木彬光の検事シリーズを読んでいるような懐かしさ(^^;) 中嶋の法曹3部作とも違う、弁護士のリアリティが非常に興味深い。それはビジネスとしてだけでなく、弁護士という生き方そのもの…

高校入試

『高校入試』湊かなえ ☆☆☆★ 角川書店教師の立場から高校入試の現場を描いたもの。その背後には、ネットの裏サイトで入試をメチャクチャにしようという陰謀が……。 本作では、短い章立てで、視点人物が次々に変わること、裏サイトの書き込みが、チャットばり…

『三度目の殺人』

『三度目の殺人』☆☆☆★見る気はなかったのだが、まんまと宣伝でのミステリー風味だけで、「観てみよう」と思(わされ)った。 冒頭で殺人、容疑者・役所広司と、(ダブル)主人公である弁護士・福山雅治が合う、というスパーディーな展開。 まあ、法曹ものな…

『オーガスト・ウォーズ』

『オーガスト・ウォーズ』☆☆☆★色んな意味でへんな映画だ(^^;) まず、メインビジュアルに出ているロボット。映画冒頭から、ファンタジーみたいなピクサーみたいなヒーローロボと、デセプティコンみたいな悪のロボが戦う。 ……と思いきや、これが主人公の息子…

『パラドックス・メン』

『パラドックス・メン』チャールズ・L・ハーネス著/中村融訳 ☆☆☆☆ 竹書房文庫実に充分至極な解説があるので、気になった人は、まずそこを(立ち)読みすれば、本作の特徴がよく分かる。 要する、ヴァン・ヴォークトやベスター、ベイリー、などが好きなら、…

『青き鋼のアルペジオ(6)』

『青き鋼のアルペジオ(6)』☆☆☆☆メンタルモデルの設定じたいに『ファイブスター物語』の影響はある程度あるのは当然だが、ここにきて、直接的な描写が出るようになった。時折り見せる冷酷な表情がそれだ。 ムサシのメンタルモデルがずっと目を閉じているの…

『まわりの人と「うまく付き合えない」と感じたら読む本』心屋仁之助 ☆☆☆★ 大和書房「「性格を変える」とは、結局、自分の「反応を変える」ということ。」「「自分が正しい」と思うほど、まわりが「正しくない」だらけになる。」「セルフイメージは、「上が…

『ザ・コクピット(1)』

『ザ・コクピット(1)』☆☆☆★ 小学館文庫内容はともかく、見開きが多かったり、詩的なナレーションなど、石ノ森章太郎っぽいなぁ……。というのがとにかくだ。 メカフェチ的には、四式中戦車が出てくる『鉄の墓標』が。ドラマ、最新兵器が活躍するかたるしす…

『吸血姫美夕(4)』

『吸血姫美夕(4)』 ☆☆☆★そういえば、ラヴァの過去は、因縁のあるキャラはO V A、西洋神魔編と出ていたが、過去そのものは描かれていなかったんだと気付いた(^^;) あとがきにも書いてあるが、ラヴァの仮面が一段と格好良いんだな。 あと、去年垣野内先生ご…

『スペシャルアクターズ』☆☆☆☆最後にどんでん返しがあるらしい、という情報だけで観に行った。『カメラを止めるな!』ではテレビ放映まで見逃していてブームに乗れなかったことに大後悔したので、今回こそは、と。 冒頭ははっきり言って『カメ止め』と全く同…

『封神伝奇』

『封神伝奇 バトル・オブ・ゴッド』☆☆☆いかにも中国的な、極彩色で派手な伝奇アクション。チャウ・シンチーの『西遊記』とか、『天空の剣』から続くツイ…ハークのファンタジーものの雰囲気。特に、中盤のロードムービー的なキャラ群像は、まんま『西遊記』…

「サリーはわが恋人』

『サリーはわが恋人』 ☆☆☆★短編集。 『正義の名のもとに』☆☆☆ 〈ファウンデーション〉シリーズっぽい構成。知人ながら、権力者と、レジスタンスに分かれた2つの運命を描く。『もし万一……』☆☆ もし○○だったら…というパラレルワールドを見せてくれるという、…

『青き鋼のアルペジオ(5)』 ☆☆☆★非情な敵が、人間に接することで人間的な感情に目覚めて行く、というのはおきまりの展開。それよりも、「霧」の目的が少しずつ明らかになるほうがSFとして面白いところ。 一方では、未来日本の経緯が語られる。

『ワンダーウーマン』

『ワンダーウーマン』☆☆★町山情報とかから、割と期待したのだが、全然ダメだった。 まずは、『ロード・オブ・ざ・リング』みたいなアヴァンタイトルで、ルネッサンス宗教画が動く、というのには一瞬「凄い!」と思ったが、よく見るとどうも間抜け。これは、…

「青き鋼のアルペジオ(4)』

『青き鋼のアルペジオ(4)』 ☆☆☆☆面白い。けど、潜水艦戦は、リアル系からトンデモ系まで、ほとんどあらゆるパターンが『沈黙の艦隊』でやり尽くされているからなぁ…。少なくともここまではそうだった。 じゃあ、何が面白いのかと言うと、SF、メカものとし…

『青き鋼のアルペジオ(3)』

(青き鋼のアルペジオ(3)』 ☆☆☆☆テレビアニメで観ているはずだが、内容はほとんど覚えていない。唯一思い出したのが、最後にコンゴウ(?)が飛ばされたのを発見するところ。 改めて、『沈黙の艦隊』系の海洋バトルマンガとしてはなかなか良くできている…

『乙女戦争(11)』

『乙女戦争(11)』 ☆☆☆★前巻の感想を書く際に出てこなかったが、絵柄は衣谷遊の影響が強そうだ。 私だけかも知れないが、本作で面白いのは、どう考えてもヒロインとして感情移入しそうなシャールカに極端に感情移入しないことだ。 史実として確定している…

『乙女戦争(10)』

『乙女戦争(10)』大西巷一 ☆☆☆☆ 双葉社絵が、アメコミっぽいというか、杉浦茂っぽいというか……。アクションも、頑張ってはいるけど、まだまだ。 ただ、巻末の、作者自身による詳細な解説文とかを読むと、膨大な知識を背景にしたマンガ、という点では、ノ…

『第27囚人戦車隊』

『第27囚人戦車隊』☆☆☆★ドイツの囚人たちが、無謀な任務を果たしたら減罪という話みたい。戦闘シーン以外は早送りしたのでよく分からん(^^;) 愚連隊が戦車で戦う、という点では『戦略大作戦』や、途中で娼館に寄ったりするところは『大反撃』に近い。娼婦が…

『ストリートファイター レジェンド・オブ・チュンリー』

『ストリートファイター レジェンド・オブ・チュンリー』☆☆全然期待してなかったが、やっぱり予想通り。ハリウッドが香港アクションっぽい映画を作った際に陥る欠点が、まんま露呈された残念作。 私的に言えば、『ロミオ・マスト・ダイ』みたい。普通に、ゲ…

『nude』

『nude』☆☆☆★てっきりフィクションかと思ったら、エンドロールに出た原作者名は主人公と同じ。実在のAVC女優の自伝の映画化だったようだ。 性的な乱れた不良でもない、ごく普通の田舎の女子高生が、どうしてAV女優なんかになったのか、フィクションならずと…

『スペースウォーカー』

『スペースウォーカー』☆☆☆★これこそまさにソ連版の『アポロ13』だ。 時期的には、ガガーリンとアポロの間? イマイチ主人公たちが宇宙へ行く新記録っぷりがよく分からなかったが(^^;) この作品、『アポロ13』なんかと比べると、妙なユーモアがある。狙って…