思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『スペースウォーカー』

『スペースウォーカー』☆☆☆★

これこそまさにソ連版の『アポロ13』だ。
時期的には、ガガーリンとアポロの間? イマイチ主人公たちが宇宙へ行く新記録っぷりがよく分からなかったが(^^;)
この作品、『アポロ13』なんかと比べると、妙なユーモアがある。狙ってやっているギャグ演出はもちろん、ソ連共産主義ならではの窮屈さがそうだ。もちろん、これが現在進行形ではない、過去の遺物だからこそ笑えるのだろうが……。
本作のトラブルはアポロ13の比ではなく、開発中に技術者が感電死、軌道上の宇宙遊泳時に宇宙服が破れてプチ漂流、外壁にヒビが入って酸素過多&機体の回転、再突入時のパージ失敗、おまけに着陸地点がずれたため半日吹雪の中で凍死寸前。
これらが、パイロットたちと、管制室とを交互に描く構成のため、ほとんどレスキュー映画になっている。
ロシア映画の特徴なのか、とにかく長く感じる。事実、2時間半もあるのだが、打ち上げまでも長いし、着陸してからも長い(@_@)せめて大気圏突入後は、どちらかの視点に絞っても良かったんじゃないかなぁ……。
CGは、日本映画とハリウッドの中間で、よくできたゲームムービーみたい。大気圏突入時に各パーツが燃えて脱落して行くシーンも良いんだけど、そのへんの「あと一歩」感が惜しい。