思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ワンダーウーマン』

『ワンダーウーマン』☆☆★

町山情報とかから、割と期待したのだが、全然ダメだった。
まずは、『ロード・オブ・ざ・リング』みたいなアヴァンタイトルで、ルネッサンス宗教画が動く、というのには一瞬「凄い!」と思ったが、よく見るとどうも間抜け。これは、実は全編を通じての本作最大の問題点でもあった。
CGを使っているカットが結構あるのだが、どれもボケていて、良く言えば幻想的だが、単に誤魔化しているようにしか見えない。特にアマゾネスたち(字幕ではアマゾン)の隠れ家は、「ロード・オブ・ザ・リング』っぽいところを狙っているのだろうが、マットペインティングっぽさが拭えない。
子供以外は全員気になる、女だけでどうやって子孫を残すのか問題。本家アマゾネスは、周辺から男をさらってきた、という設定らしいが、本作では二つの解決案が示されている。
1つめは、超人なので寿命が長い。2つめは、そもそも粘土で作られた(!)というキリスト教的世界観だ。前者はともかく、後者はちょっとバカバカしい。
それよりも、ビジュアルからも、完全にギリシャ神話を元にしているくせに、アマゾネスに黒人がいるという、ポリコレ的アホらしさ( ´Д`)そんなのは未来の話でやってくれ。
回想シーン映画なので、主人公が死なないことが分かっているのも欠点(勝てるのか? というハラハラがない)だが、まあヒーロー映画では主人公は死なないもんなので、まあいいだろう。

ラスボスが初老なのもどうかと思うが、「Xメン』でも、スタトレ艦長がボスだったりするので、アメコミ的には普通なのかも。

それより、基本リアルな世界観なのに、肌露出多めの姉ちゃんがCGダブル丸見えのアクションを見せる度に萎えるんだよなぁ…( ´Д`)
スーパーマンバットマンには違和感ないのは、単に見慣れただけなのかな?
初めて外の世界、街に出ていろいろな服を着るシーンは女の子向けサービスシーン(^_^;) 私はメガネフェチじゃないけど、メガネは似合ってたなぁ…。それなのに、すぐとれて、トドメに自分で踏んで割るという念の入りよう(@_@)
このへんの、初めて見る世界への疑問は、はっきり言って、飽きるほど見た、「異世界から来た美少女」ものそのまんま。まあ、『北京原人』とか『帰ってきたヒトラー』の例もあり、美少女に限らず、トリップものの定番なのだが。
また、時間が2時間超えなのもどうか。序盤にドイツ軍を蹴散らしたトーンで、100分くらいでサクサク痛快にまとめられなかったものか?