フラットライナーズ
☆☆☆
『ハイランダー』と公開時期が割と近かったせいか、SF・ファンタジー・バトルアクション映画というイメージを持っていたが、今回、CSの内容紹介を読んで、全然違ってたので驚いた。
研究のため、臨死体験を自分たちで実験する、医大生たちの話だ。
最初は1分半経ったら蘇生させてくれるように頼むが、最初の一人が成功(生還)すると、俺は10秒長く、私は20秒長く、という命懸けのチキンレースとなってゆく……。
原題も同じで、意味は、心電図がフラットになる、つまりは臨死体験者たち、という意味で、なかなかSF的で格好いいタイトルだ。『リングワールド』のフラットランダーを意識してつけたかどうから微妙だが。
主演は『24』のジャック・バウアー、ケビン・ベーコン、ヒロインはジュリア・ロバーツ。野心家、カップル、モテ男、ビビりと、キャラは立っているし、意外な展開で、深夜とかにやってたら、最後まで観てしまうタイプ。
以下ネタバレ
臨死体験を経ると、みんな幻覚が見えるようになる。しかも、その内容は過去のトラウマを元にした、親子関係、いじめ、遊びで付き合っていた(そして捨てた)女だったりする。そう、本作は医療サスペンスかと思いきや、心霊映画になるのだ。
それぞれは主観的には幻覚に悩まされ、過去の亡霊に肉体的な危害を加えられるが、他人から見ると、自傷行為をしているに過ぎない、というのも、後のこの手のスリラーを先どりしている。
Jホラーに先んじてか、影響を受けたのか、同時多発なのか分からないが、過去に向き合うことで克服するとか、完全にJホラーとおなじ文法である。