思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

少林寺怒りの鉄拳

☆☆★

サモハン主演&初監督作品。いわゆる、初期のジャッキー映画など、往年のカンフー映画のテンプレ的な作品。
それでなぜR15なのかと思ったら、中盤に割としっかりした尺での強姦シーンがあるためか。もちろん、それがいちおうは仏弟子の端くれである少林寺の僧侶に殺されるための必要条件ではあるのだが。普通は軍の暴虐な将軍に家族を殺されるとかなのだが、こういうのは珍しいかも。このへんはサモハンのこだわりゆえなのか?
序盤は、少林寺では悪戯好きのクソガキみたいなサモハン。このへんは『少林寺』とかと同じ。こういう反道徳的な笑いは、『少林サッカー』などチャウ・シンチー映画なんかでもおなじみだが、香港人はこういうのでストレートに笑える人種だったのかな?
肝心のカンフー・アクションは、やはり『少林寺』以前なんだなぁ、と良くも悪くも感じさせる。
1つひとつの型はスピーディーなのだが、1つの型から次の型へ移るのが「よっ、ほっ」という感じで、毎回毎回1拍、間があるのだ。
中盤の遊郭(?)のシーンでは、サモハンの怒りを表すためなのか、それもない現在の目で見ても遜色ない次々に技を繰り出す殺陣が見られたのに、なぜかラストバトルでは元に戻ってしまう。
最後は悪者は喉を指で刺されたり、両目を潰されたりと、なかなかの因果応報っぷり(^_^;) ラストは、両目を潰された悪者がうめくのを尻目に、二人(好きだから悪戯をしちゃう系のサモハンの親友)で館を出るストップモーションでジ・エンドというあっさりしたところは良い。