思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フィスト・オブ・レジェンド アクション編

本作で忘れてはならないのが、テーマ曲の格好良さ! 原典である『ドラゴン怒りの鉄拳』と同じ作曲家らしいが、そう聞けばなるほど納得。 まずは大小のドラムで、力強い打撃を表現している。トランペットでヒーローっぽさを。ストリングスで悲劇なドラマを、…

Zガンダム(2)

☆☆☆☆エマがカミーユを連れてエゥーゴに合流し、地球降下作戦、ジャブロー攻撃、ガルダ奪取、アムロ合流。その間にメッサーラのシロッコ、ギャプランのロザミアの襲撃がある。

Zガンダム(1)

富野由悠季 ☆☆☆☆ 角川文庫久しぶりに再読。 改めてながら、普通に面白い。 アニメだけでは分からない『ガンダム』からの連続性を語る記述、エレカの自動配車システムなどのSF設定、カミーユの激しやすい性格など、登場人物の心理描写など、SFアニメの小説版…

フィスト・オブ・レジェンド 怒りの鉄拳

☆☆☆☆★某YouTube番組で、毎年一度は観る映画としと『キス・オブ・ザク・ドラゴン』が挙げられていたが、いや、こっちやろ?! というマイ・フェイバリット映画がこれ。 スタイリッシュなアクションの撮り方、最初から最後まで、人間ドラマの合間合間に入るア…

アテレコあれこれ

額田やえ湖 ☆☆☆★ 中公文庫某『タマフル』で三宅隆太監督が絶賛していたので、絶版ゆえ高額相場な中、安値を狙って購入。 流石に面白い! ……と思ったが、真ん中になって著者の半生記に至ると、ちょっと興味が薄くなってしまう。 あとがきによれば、よく「ど…

人間に向いてない

黒澤いづみ ☆☆☆☆ 講談社文庫カフカの『変身』は、ある日突然イモムシ的なものに変身した主人公の一人称短編だが、本作は、そうなったものの周囲、主に家族の視点から描いた長編。 それも一人ではなく、日本各地で引きこもりやニートがそうなる、というもの…

ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則

森川陽太郎 ☆☆☆★ かんき出版「重要なのは、自分にとって何ができないことなのけかを受け入れたうえで、OKラインを「確実にできること」かつ、「それを満たすことで「できた!」という自己肯定感を持てるギリギリのことろ」に設定しておくことです。」

『兵隊やくざ』 ☆☆☆☆ 勝新太郎の当たり役の一つとされているシリーズの、第一作。 満洲に配属された新兵・勝新太郎が、日本軍のビンタ文化の中で奮闘する話。 勝新が元やくざという設定で、理不尽な軍隊の中で、仁義を通す。原作もドラマも未見だが、日本陸…

『トリプル・スレット』 ☆☆☆★ トニー・ジャーほかが主演の、アクション映画。 3国合作だが、最近のハリウッドでのチャイナマネー事情を考えると、主にタイを舞台にしたハリウッド映画と言っても特に変わりないだろう。 他のアクション俳優たちも、どこかで…

文字渦

円城塔 ☆☆☆★ 新潮文庫倉坂鬼一郎が『文字禍の館』というミステリーを書いているが、それとの共通性はあまりない。山田正紀とか、田中啓文とか、鯨統一郎とか、はたまた奥泉光が書きそうな、ナンセンス文字(広義の)ミステリーである。一番近いのが『実験小…

半分世界

 石川宗生 ☆☆★ 創元SF文庫本格SFとは言えない、幻想文学に近い。解説にあるように『火星夜想曲』や、SFあるいは哲学味を抜いた円城塔みたいな感じ。下手すると不条理もの。『吉田同名』☆☆☆★ あるとき、突然吉田なにがしが千人以上に増えた。普通なら、一人…

彼らは生きていた

☆☆☆★映画館に行くつもりだったけど、武漢ウィルス騒ぎで行けなかった作品。 第一次大戦のフィルムをカラー化した、と聞いていたのに、白黒やん?! と思っていたら、10分かそこらして、開戦、となるとカラーになった。 古いフィルムにある、コマ落としでチ…

クリード炎の約束

☆☆★前作が私にとって「向いてない」作品だったので、当然(?)本作もそんな感じ。 ルックはいいとして、ボクシング映画としての本格度も、ボクシング好きではないので、別に……という感じだし(´Д`) ストーリーも、こういう作品だから、完全に想定通りのプ…

『ソウ』 ☆☆☆★大どんでん返し映画として度々挙げられる作品なので、期待してみたが、言うほどじゃなかった。 www.youtube.com こちら「すぐわかるお」で徹底的にツッコミを入れているのでそちらを参照して欲しいが、要するに脚本のアラが多いのだ。 DVDに2…

ある日突然オタクの夫が亡くなったら?

こささささこ ☆☆☆★ 角川書店タイトル通り、近親者が亡くなった時、どうすればいいかを、エッセイマンガとライター(弁護士でも司法書士でもないらしい)が、具体的に書いたもの。 その割に(?)亡くなった夫の名前も社会的地位もわからない……。単なるオタ…

ジョン・ウィック補足

ジョン・ウィックは、特にクライマックスの戦いで、疲れのせいか、敵にバンバンガラスに叩きつけられる。ガラスを割るところを見せたいだけなのは見え見えたが(^^;)、なんべん投げられても平気なタフネスっぷりは、60年代の香港映画みたいな大雑把さだ。

『10分間2019~タイムリープが止まらない~』 ☆☆☆☆ジェイコムの地上波の映画枠(?)でやっていたこともあって、全く期待せずに観たのだが、これが面白かった。 門真国際映画祭の舞台映像部門で門真市長賞、優秀作品賞、優秀主演女優賞ということだが、そん…

『ジョン・ウィック パラベラム』 ☆☆☆★やっぱりキアヌの動きはモッサもっさしてるから、ビシビシ射殺していくところはいいのだが、格闘シーンはキツイ。特に今回はその比率が多いので、尚更。 全体のトーンも、さらに『マトリックス』と『ワイルドスピード』…

トブルク戦線

☆☆★戦車映画特集ということで、あまり聞いたことないなぁとおもいつつ、ダメ元的に観てみた。見た目の印象だけからすると、70年代あたり? 史実のトブルク攻略エピソードを元にしてはいるが、逆にそれ以外に主人公のドイツ部隊への偽装からしてそうだし、…

ガンダムMSイグルー重力戦線(2)

☆☆☆★再見。どうも欠点ばかり目につくなぁ……(´Д`) クライマックスの戦車対ザクのバトルシーンになれば、見所はあるのだが。 ってことで、まず良い点から。 パーツと線の多いデザインである連邦61式戦車が画面を前後左右にグイグイ走り回るところ。これは作…

ミドルマネジメントの正解

作佐部孝哉『ミドルマネジメントの正解』を読む印象に残ったところ「ドラッカーが「企業文化は戦略に勝る」「目先の効率やコストパフォーマンスだけを重視するのではなく、メンバーが遊び心を持てるかを大事にしていきましょう。」「話をきいたときはなるほ…

イスラエル機甲戦

☆☆☆★いわゆる中東戦争の地上戦を、ミリタリー雑誌の別冊らしく、ふんだんな各種兵器の写真を全面に出して構成した本。土のつきかたや、エッジのこすれ具合がよくわかる写真が満載。撃破された戦車も多数。 それぞれの戦争について、参加した指揮官のインタ…

ザ・ウォール

☆☆☆『ザ・ウォーク』とごっちゃになるし(^^;)、タイトルからして突然周囲を壁に取り囲まれるSFかと思ってしまうのだが、全然違う。 アメリカ・イラク戦争での実話を元にした、冒頭から、バディのうち1人が狙撃され、主人公も負傷する。そこへ無線から声が聞…

『ヤマタイカ(2)』星野之宣 ☆☆☆★ 潮出版社日本中に「あさま山」という火山があり(富士山も例外ではない)、それが邪馬台国(東遷説)とも重なる、というのも興味深い。が、作中で引用元として出ているように、寺田寅彦の説でもあるので、作者独自の発想って…

『12モンキーズ』 ☆☆☆★原案だか原作だかインスパイアされた、だかとクレジットされていたので、『ラ・ジュテ』のリメイクかと思っていたが、全然違う映画になっていた。 ちょっと前の作品だと思っていたが、もう20年近く前か・・・。完全にアナログで、80…

クラッシャージョウ

☆☆☆★有名すぎるほど有名な和製SFだが、原作は未読だし、この映画を観たのも初めて。 ストーリーは、子供向けでもないが、ハードな本格SPというほどでもない。まあ、まさにスペースオペラ、というところ。 演出として、シリアスな場面でもコメディ要素が全面…

閃光のハサウェイ(下)

富野由悠季 ☆☆☆☆ 角川スニーカー文庫中巻でケネス大佐のところからハサウェイの所にいたギギは、下巻では再びケネスの元に。本作は、ハサウェイとケネスを巡る、ギギの三角関係の物語でもあるのだが、恋愛関係でも、アムロ・シャア・ララァのようなニュータ…

閃光のハサウェイ(中)

富野由悠季 ☆☆☆★ 角川スニーカー文庫もちろんモビルスーツ戦もあるが、普通に近未来SFとしてよくできている、と感じた。 単なる外見、ディテールの描写だけなら、現在の他の作家の小説のほうが細部まで書かれているが、物語およびテーマを語るのに不要な街…