思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『トリプル・スレット』
☆☆☆★
トニー・ジャーほかが主演の、アクション映画。
3国合作だが、最近のハリウッドでのチャイナマネー事情を考えると、主にタイを舞台にしたハリウッド映画と言っても特に変わりないだろう。
他のアクション俳優たちも、どこかで見たことがある人ばかりだが、私的には特に「あの映画のあの人」とは連想できない。
ストーリーは、米軍の特殊部隊の案内でタイのジャングルに入ったトニーが、ゲリラの、妻を殺された男と・・・と書こうと思ったが、結構複雑なので面倒になってやめた(^_^;)
ジャングル、地下の賭博格闘技場、警察署(!)、下町、屋内、西洋廃館など、場所を変えてのアクションが満載。ここぞ、というところは格闘だが、銃撃戦も結構多い。
ストーリーというか、公正として、敵の傭兵(暗殺者)チームが、いつ誰がやられるか予想がつかないところが良い。特に中盤の山場である警察署の銃撃戦では意外にも2人が退場する。そもそも警察が弱すぎるとか、ツッコミ所も多い。散髪中の警官の乗ったパトカーが主人公たちに盗まれるとかね(´д`)
銃撃によるゴア描写も意外と凝っていて、中でも傭兵チームの紅一点が、自分の持っていたグレネードを主人公に奪われて、その一撃で内臓をぶちまけて悲惨な飛散死を遂げるカットはいろんな意味で痛快(この物語は主人公の復讐劇だしね)。後はノールックでトドメを射つカットも痺れる。
格闘アクションも、西洋人の空中連続蹴りとか、なかなかなカットもいくつもあったりした。
撮影も凝っているし、ストーリーにツッコミどころがおおい設定の甘さを除けば、☆☆☆☆であってもおかしくないのだが・・・。良くも悪くも、90年代の香港映画を受け継いだような作品。格闘アクションとしてのキレも銃描写のどちらも、アクション映画としては文句なく30年前よりアップデートされているのだが。

2018年 アメリカ・中国・タイ