思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ヤマタイカ(2)』星野之宣
☆☆☆★
潮出版社

日本中に「あさま山」という火山があり(富士山も例外ではない)、それが邪馬台国(東遷説)とも重なる、というのも興味深い。が、作中で引用元として出ているように、寺田寅彦の説でもあるので、作者独自の発想って何? というオリジナリティの疑問も湧いてくる。キャラクターとか、絵柄に魅力を感じないから、内容自体にしか関心が向かないのかな?
もちろん、後書きで諸星大二郎も触れているように、死んだイザナミの屍体のそばにいる変な生物の造形とかはデザイン的にも素晴らしいのだが。
オモイカネが溶かされて奈良の大仏になった、というのも面白い。
面白いのか、面白くないのか、どっちやねん?! という感じだが、本当、星野之宣という漫画家は、自分にとっても、好きなのかそうでもないのか、よく分からない作家なのだ。