思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『スケールアヴィエーション 2012年7月号』 ☆☆☆★ 大日本絵画スウェーデン特集。去年くらいの特集に比べると、10年くらいでも業界全体のスキルアップが甚だしいことが分かる。メーカーサイドとモデラーサイドの両方だ。特に表紙のグリペンなんかパネルライ…

木曽の天狗

☆☆☆★天狗つながりだが、別に何の関係ないもない。主人公もバン妻。 何の関係もないが、『天狗飛脚』と同時期に作られたので、やっぱりちゃんとしたチャンバラはない。ヤクザと股旅もののケンカがあるくらい。クライマックスでは、ヤクザの方はドス(である…

天狗飛脚 追記

クライマックスは、サイレント映画みたいな演出になるのが、思い切っていて面白い。下手なセリフだの歌謡曲だのを入れたがる最近の邦画制作者に観せてやりたい。

『天狗飛脚』☆☆☆☆市川右太衛門が主演。知らなかったが、GHQ占領下でチャンバラが禁止されていた(これは知ってた)時期に作られた時代劇なので、チャンバラはない。 アクションとしては、町人のケンカと、捕物シーンくらい。 舞台は江戸のライバルに押されて…

VANISH

☆☆☆20分の短編映画。 人の死体を食べる特殊能力を持つ主人公と、死体処理をなりわいとするもう一人のヤクザ主人公(津田寛治)が出会い、共依存というか、ウィン•ウィンの関係を続けていく。 ラストには、生きている人を消すところで終わる。 映像こそカラ…

日本の黒幕

 ☆☆★ロッキード事件をモチーフにしているらしいが、よくわからなかった。もちろん、同事件について、無知というほどでもないが、そのまで詳しくないこともあるが、そもそも舞台建て、というくらいで、事件の本作独自の真実を描くという意図があまりないよ…

『火の鳥(6)』

 ☆☆☆★望郷編未来。駆け落ちした2人は、辺境の惑星へ辿り着く。たった2人で子孫を増やそうとするが、なぜか女子が生まれない。人工冬眠を繰り返してまで、成長した息子を相手に近親相姦を繰り返すのだが。最終的には、火の鳥の手助けで、ムービーを相手に子…

『火の鳥(5)』

 ☆☆☆★復活編 羽衣編復活編は、未来編の前日譚。ネタバレ的に書いてしまうと、ロビタに秘められた謎が明らかになる。これだけでも、実にSFミステリ的な構成。本作の白眉は導入で、死んだ主人公が、サイボーグ的に脳の一部を含めて身体の6割を機械化した…

『最強聖女(2)』

 垣野内成美/原作:サトウケンジ ☆☆☆★ 秋田書店このへんから「正義を全否定」というフレーズが決め台詞的に出てくるが(ただし、言うのは主人公本人ではなく、解説役)、その原作的な面では、あまりドンピシャな使われ方とは思えない。やっぱり、タイトル…

『火の鳥(3)』

 手塚治虫 ☆☆☆☆★ 秋田書店漫画文庫ヤマト編、異形編 メチャクチャ面白いやん?! やってることは、先史時代との境界、古代を舞台にした、映画でありがちな英雄譚だ。 だが、そこかしこに散りばめられたギャグのバランスが素晴らしい。その描写にしても、私…

『火の鳥(4)』

☆☆☆☆鳳凰編 小学生のころ、アニメ映画版を観たのは覚えているが、内容はほとんど忘れていた。 ラストから遡ってみれば、東大寺大仏の建立責任者たるエリート仏師の茜丸と、乞食坊主の我王との、対照的とも相似形ともいえる物語を描いたもの。 我王のほうは…

火の鳥(2)

 手塚治虫 ☆☆☆☆ 秋田書店漫画文庫未来編。当時、ここまで壮大なスケールの本格SFが描かれていたのか、と驚いた。 文明の進歩が停滞し、コンピュータに隷属している未来人類、という設定だけならありきたりだが、それだけではない。 不定形だが、自在に形を…

さよならテレビ

 ☆☆東海テレビが制作した、東海テレビ報道部を取材したドキュメンタリー映画。 結論から言うと、期待ハズレ。ちょっとネットを調べれば出てくるテレビ業界の問題について、ほとんど取材も、主張もなされていない。あるのは、古臭い「権力の監視」という即…

忍法秘帖 梟の城

☆☆☆★原作は読んだが、内容はほとんど覚えてない(^^;) 司馬遼太郎初期の作品で、一般的なイメージとは異なる、歴史小説ではなく、純粋な娯楽もの。忍者ものの時代小説。 本作は、なんといっても、工藤栄一監督という要因が大きい。画面・構図がどれをとって…

『追竜』☆☆★変わった題名だが、邦題は原題と同じ。アンディ・ラウとドニー・イェンが警官と街のごろつきとして宿敵としてのバトルを繰り広げる・・・のかと予想していたら、全然違った。 アンディ・ラウは、警察のボスと結婚して、汚職をしつつのし上がる。 …

『ごろつき』☆☆☆今の目で見ると、高倉健って、若い時は全然格好いいと思わないんだよなぁ。共演している菅原文太は格好いいけど。本作では、二人は朴訥な田舎の若者役を演じている。 二人が貧乏から上京し、健さんがケンカが強かったところから、キックボク…

凶悪

☆☆☆★実話を元にした、という共通点もあるが、どうしても『冷たい熱帯魚』と比較せずにはいられない。予算の大小もあるのだろうが、位置付けとしては『冷たい熱帯魚』ー『凶悪』ー『孤狼の血』みたいな感じ。 『冷たい熱帯魚』には、予算があまりないならで…

コスモボール

☆☆簡単にいうと、ジュヴナイルSFもの。月が破壊されて、地上も衰退した未来、人々はコスモボールという4人対4人の超人サッカーに熱狂していた。けっこう『アリータ』に似ている。 アヴァンタイトルでマンガ的な表現があるので、ロシアのマンガが原作なの…

火の鳥(1)

手塚治虫 ☆☆☆★ 秋田書店漫画文庫やはり十三巻を先に読んで正解だった。比べてみれば、特に未完だった黎明編を元に、アップグレードしたものが本作であることもよくわかる。火の鳥血は、やっぱり本作中では誰も飲めないし(^^;) マンガとしても、普通に読める…

火の鳥(13)

手塚治虫 ☆☆☆★ 秋田書店漫画文庫エジプト編、ギリシャ編、ローマ編、黎明編 エジプトからローマまでは、続いているとも、別の話とも言える。いかんとなれば、火の鳥の生き血を飲んだ恋人たちが、殺されては、土地を流れて、そこで兄妹としと戦争に翻弄され…

ブラック・クランズマン

☆☆☆★良く言われる、トランプなんか裸足で逃げ出す白人至上主義の団体、K K Kをテーマにした映画。 なんと、そこに黒人警官が潜入捜査する? という触れ込みの作品。 だが、それはフェイクであり、内容は黒人警官が電話で信用させ、潜入するのはユダヤ系のア…

ミッドナイトクロス

☆☆デ・パルマ映画ということで観てみた。 映画の効果音技師が、夜に録音作業をしていると、車を狙撃する音に出くわし、さらには湖に転落する車から、女を助け出した。 車が転落した時点で死んでいた男がいたのだが、それが大統領(州知事だったかも)候補…