ヤマト編、異形編
メチャクチャ面白いやん?! やってることは、先史時代との境界、古代を舞台にした、映画でありがちな英雄譚だ。
だが、そこかしこに散りばめられたギャグのバランスが素晴らしい。その描写にしても、私的な読書歴から参照するなら、ちょうど『風雲児たち』の初期にも通じるシリアス、史実とギャグの比率になっているのだ。敢えて違いを挙げるなら、ボケに対するツッコミが、手塚マンガには不在である、ということくらい。『黎明編』のラストのキャラが登場していて、しっかりシリーズものであることも意外だった。
異形編は、夢枕漠あたりが『陰陽師』とかに書きそうな、タイムループと、百鬼夜行を合わせたような話。従者の可平がキャラデザインといい、性格といい、実に良い味を出している。