思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ソルジャーズ・アイランド

☆☆★

大金持ちの道楽というか、酔狂で、戦場を体験してみたい、という欲望を叶えるアトラクション。
それを指揮というか、監督する大尉の挫折を冒頭に描いたり、必要以上に丁寧な作り。ルック的に、あからさまにアメリカの低予算映画なのだが。そんな作品だから、そんなのいれなくていいと思うのだが(^^;)
6人の色んな大金持ちが出てくるのだが、ショーン・ビーンが出てきた時点で「大丈夫かこの映画?」と懸念を抱いてしまう(^^;) ラスボスは、これまたB級映画の裏切り者役でお馴染みの、デブの小悪党。これで見逃しツーストライクである。単なる現地視察ではなく、体験入隊として訓練しはじめてあたりで、よっぽど観るのをやめようかと思った。なんか話が違う。これは、脚本がグダグダなのか、翻訳がヘタなのか、どちらとも言えない。なにせ、大金持ちの中にヘッジ・ファンドで儲けた、という人がいるが、ヘッジ・ファンドって、単なる色んなファンドや金融商品ポートフォリオ(詰め合わせ)の名前でしょ? そのへんを知らずに、イメージだけで書いているようにしか見えないんだよなぁ。
ところが、実際にゲリラがいる場所に乗り込もうとする二隻のボートがさっそくロケットランチャーで撃たれ、あまつさえ一隻が爆沈する。これには「おっ!?」と良い意味で意表を突かれ、一気に引き込まれた。
ただし、そちらには金持ちメンバーは一人も乗っていない護衛兵らの舟だった。
上陸してからは、まあ、普通の血糊が飛ぶ兵隊もの戦争映画。ただ、ロシアの装甲戦闘車らしいのが一両出てくるので、それなりにミリオタ的な満足感もある。ちなみに、銃器のほうは、武器商人の黒人の私物という銃火器をはじめ、いろいろ出ては来るが、エアガン感的な軽さは隠せない。
あと、女優陣も、敵の将軍の愛人は、これまたいかにもB級映画に出てくるケバい白人。主人公側のほうは、マイケル・ジャクソンみたいな不細工系(もちろん、女性ですよ)で、眼福要素がまるでないのだ。あと、男優では、大金持ちの一人で、ショーンと同じく『指輪物語』に出ていた、メリー役の人も。