思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

パットン大戦車軍団


☆☆☆

戦車目当て。そういう視点からすると、なかなか微妙な作品。少なくとも、史実に忠実か、というと全然タメ。アメリカもドイツも、敵も味方もパットン・ファミリーなのだ。シャーマンもタイガーも出てきやしない(´Д`) まあ、20世紀の映画はだいたいそんなもんだ。
だいたいが、量にものをいわせたスケール感でごまかされるが、逆に非ミリオタには戦車、という記号があれば十分なのだろう。
パットン将軍の伝記映画だが、普通に見れば、戦争キチガイにしか見えないので、逆に、どこに戦車に名前を付けられるほどの名将であったのかよくわからんくらいだ。特に序盤には画面いっぱいの星条旗をバックに、カメラ目線(兵士たちを前にした演説という体裁かな?)で演説するのは、完全いプロパガンダ映画のそれで、ナチスヒトラーも真っ青だ。
中盤に出てくるドイツ戦車部隊との戦いは、『ランボー 怒りのアフガン』のクライマックスを連想させるような丘の間の荒野での会戦。ここだけでも見る価値がある(実際にその後は早送りで観た(^_^;))。両軍とも大戦中の戦車ではないが、実弾を発射するパットン戦車の主砲の衝撃波で砂が舞うとか、戦車と歩兵の間に爆薬が炸裂したりと、大迫力。CGではない本物の迫力という意味では、現在では逆にできない。