思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『映画の正体 続編の法則』押井守
☆☆☆☆
立東舎

『映画50年50本』の続編。

「ハリウッド映画で頻繁に耳にする「ファック」とか「シット」などのスラングも同じ。確かに妙にかっこいいんだけど、スラングの場合は、スラング成立している文化が背景として必要になる。」

「ハリウッドの映画作りはプロデューサー主導だから、まずプロデューサーが脚本家を決める。次に、完成した脚本に基づいて、それを撮れそうな監督を候補リストから選んでいく。(略)パート2を同じ監督にやらせてしまうと、そのシリーズの成功は監督のおかげということになってしまう。プロデューサーとしては自分の手柄にしたいわけだから、パート2でプロデューサーが真っ先に考えるのは監督を交代させること。(略)逆に、監督の立場からしてみると1本目とは違って監督が最初っから脚本にコミットするチャンスがある。」

「『めいとこねこバス』1本だけだったら本当に大傑作。(略)もともと長編に向かないんだよ。宮さんはドラマの人じゃないし。宮さんが長編で描くドラマは全部借り物。」

押井監督が「密かに『天使のたまご2』としてテーマを描いた映画がある」と言っていたのが何かがめっちゃ気になる。