思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ウィッカーマン

☆☆

女の子が失踪したという手紙が来て、そこへ水上機で本土からやってきたひとりの警部。
同封されていた写真を見せて聞き込みをするが、誰一人彼女を知るひとがいない。いったいどうゆうことか??
それでも、粘り強い捜査で少しずつ手がかりをつかんでゆく。しだいに、島独自の土着の宗教が、生から死までを支配していることが明らかになる。
これ、他の惑星や、アフリカの未開の土人を舞台にしているならありがちな設定だが、それをイギリス(アイルランド?)の国内の島を舞台にしているところが本作ならではのポイント。
70年代ということもあり、撮影がごく普通なので特に不穏でも怖くもないが、現在の撮影技術で撮ったなら、かなり何もないところから、不気味な雰囲気が出たのではないだろうか。まあ、それを実現したのが、聞くところによると『ミッドサマー』らしい。
島のボスである領主役としてクリストファー・リーというのも期待したのだが、なんか普通(^^;) 『スターウォーズ』のドゥークー伯爵や『指輪物語』のサルマンのほうは格好いいのになぁ(^^;)
古くさいカラー映像や民謡が歌物嫌いの私には、ミステリー上瀬として読んだら、普通に☆☆☆★はつけそうな内容だった(つまりプロット、脚本は良い)が、映画としては微妙かな。

以下ネタバレ

主人公は、なんとか生け贄にされる前の少女を助け出すのだが、『火曜サスペンス劇場』よろしく、海のそばの断崖絶壁で、衝撃の事実を知る。全ては、島民を生け贄にするのは忍びないので、島の外から生け贄を調達しようという、島ぐるみの計画だったのだ。
ここで、本土から都合よく捜索隊が来るわけでもなく、粛々と火炙りにされるバッドエンドが良かったが。
ちなみに、タイトルは、この生け贄を体内に収める巨大な木の人形のことだったかな? 早送り気味で観たから、記憶が曖昧だけど。