思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・フライ2

☆☆☆☆

これも中高生の時にテレビで観たが、ほとんど忘れていた。
前作で、死んだハエ男の子供を身籠もっていた(という描写があったのかは覚えてない。セックスシーンはあったけど)女が、出産すると、不気味な繭のようなものが。だが、その中には、ふつうの人間の赤ちゃんが。24時間監視下におかれて育つが、そのスピードは早く、わずか五年で成人なみの大きさと頭脳をもつ。
仲良くなった犬が、テレポッドの実験の失敗で化け物のような姿になったのを発見した彼は、安楽死させるという苦渋の決断をする。
研究所内の女といい仲になるあたりから後は、前作と韻を踏む展開。今回は、SFX畑の人が監督だからからハエ男への変態は、『エレファントマン』的なグロではなく、完全なクリーチャー。グレムリンとメガギラスと、『ザ・デプス』の怪物を合わせたようなデザイン。凄いのは、エメリッヒ版『ゴジラ』に先駆けて、義足技術を使った鳥足を表現していること。でも、ハエ男なのに、羽根とかはついておらず、天井に張り付くのと、口から消化液を吐くことくらいしかできない。ここは終盤の展開だけど、まあいいでしょ(^^;) モンスター好きなら、観て損はない。

以下ネタバレ

テレポッドの新機能として、ハエ男と、正常な人間を一緒にテレポートさせると、解析した遺伝子を元に、ハエ男を正常な人間に戻せる、というメチャ高度な機能が追加された。それを使うのはラストなんだけど。
主人公が逃亡している時に、テレポッドを使おうとしたが、パスワードがかけられていて、そのために悪役の研修者たちは、テレポッドを使うことができない。そのパスワードは、てっきり序盤にヒロインを口説く時に封筒に書いていた「アブラカダブラ」だと思ったが、実は「DAD」だったとか、実はあちこちに叙情的な脚本なのも見逃せない。
主人公の生け贄にされた所長は、犬と同じく、地下牢で飼われることになる、というのがラストカット。