思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ミッション・インポッシブル

☆☆☆★

20年ぶりくらいの再見。まずは、若いトム・クルーズは、なんか違和感あるなぁ……。『トップガン』のころよりも目がでかくなっている感じがするからか?
『デッド・リコニング』に比べると、めちゃくちゃスパイ映画してる。特に序盤の展開は、作中のトム以上に、観客も、何が起こっているのか分からないだろう。観客は、トムが知っているであろう組織の構成とかも知らないから、なおさらだ。
今ではトムの代名詞になっているスタントアクションも、クライマックス以外は控えめ。しかもクライマックスもCGであることがバレバレ。撮影はグリーンバックであろくが、列車の屋根に相当するところにしがみつくのは大変だろうとは思うけど。
監督がデ・バルマというのも意外な感じ。確かに監督の代名詞たるわ手前に顔のアップがあって、奥の人物が全身フレームに収まっていながら、どちらにもピントが合っている、現在なら「合成か?」疑うようなパンフォーカスも出てくる。

以下ネタバレ

まずは、序盤にトム(イーサン・ハント)のチームがミッション中に全滅する、という衝撃的な
展開。組織の上からの、裏切り者を炙り出すための偽指令だったのだ。まずここがわかりづらい。そもそも、そんなことするか? という常識が邪魔するのもあるが、説明が足りないから。でも、当事者視点のスパイ映画なら、ここで説明をくどくど入れるのもスマートさに欠けるし。
ボスが死んだと思ったら生きていて、最後には裏切り者だったと分かる二転三転もスパイ映画としてはよくできている。トムの恋人がボスとつるんで裏切ってた、というのも良い。『007』なんかでも定番の、主人公に女が次々惚れる、ということへのアンチテーゼにもなってるし。