思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

スピーシーズ2

☆☆☆★

『1』は観たが、ほとんど記憶にない(^^;) まだ小説のほうがストーリーを覚えているくらい。
本作では、どうも前作とは別の個体で、クローンとして、一から育てたエイリアン。男と接触させると、繁殖活動を始めるので、生まれてから一度も男には会わせていない、というのは良いのだが、そのくせテレビは自由に見られる、ってのは片手落ちどころか「何やってんだよ!?」レベルの間抜けっぷり。その脚本的理由も、途中でボールを投げて牽制するシーンのためでしかない(^^;)
映画は、有人火星探査ミッションから始まる。画面の奥へ向かって長大な宇宙船が進んでゆくカットは、『2001年』のディスカバー号を『スターウォーズ』のスター•デスロイヤーのように撮った感じ。ちなみに、このミニチュアは、スペースシャトルに、『Zガンダム』のシロッコ木星宇宙船をくっつけたようなデザイン。合体•分離式のスペースシャトルとブースター、というのはナイス。ただし、デザイン、ミニチュアのリアリティ、撮影、どれをとっても「惜しい」(^^;)
エイリアンSFではド定番の、火星(または宇宙のどこか)に行ったら、採取した検体にエイリアンがくっついて来た、という展開。これが、男性タイプのエイリアンとなる。3人のクルーのうちの1人に取り憑き、地球に帰って来ると、せっせとナンパして「子作り」に励む。
ちなみに、この主人公(本当の主人公は女エイリアンかもしれないが、本作独自の主役という意味で)の父親で大物政治家を演じているのが、『ソルジャーズ•アイランド』から気になる顔の長い痩せたおじさんだ。彼は「大物」役者なんだろうなぁ。
本作は、『1』の遺産を食い潰す系の、『マスク2』や『インビジブル2』みたいな続編だろうと思っていたが、豈図らんや色々パワーアップした、正統派続編だった。『遊星からの物体X』の影響が大な、人体変形&グロ描写や、当然、エイリアンに新たなタイプが登場することなどがそれだ。
本作の(本シリーズの? 前作覚えてないので(^^;))エイリアンは、子孫を残すのが早い。セックスが終わったら、すぐに腹が大きくなり、腹を十文字に割いて子供が出てくるスピーディーさ。ついでに出産を邪魔するヤツは触手で排除したり。
B級ボディホラーとしては及第点かと。裸もまあまあ出てくるしね。これでヒロインが好みなら、言うことなかったけど(^^;)

以下ネタバレ

ラストには、当然、男女のエイリアンが対峙する。繁殖に熱心な男女なのに、2人でまぐわうわけではなく、何故かバトルすることに(^^;)
男のほうは、人間型というよりも、顔は人間タイプだが、全身は牛みたい。当然ながら、コマ撮りアニメで表現している。このへんが、特撮ファンには見どころかも。基本的には、女のほうなど、顔のアップばかりで、全身の映るカットはあまりない。