思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ゾディアック

☆☆☆☆

『セブン』のデビット•フィンチャー監督による、連続殺人鬼ものなので、同じようなテイストなのかと期待したのだが、かなり違う内容だった。もちろん、名前だけはよく出てくるゾディアック事件について知りたかった、というのもある。後者に関しては少なくとも満足いく内容。
町山氏の解説が参考になったが、この事件については、死者数じたいは3人プラス未遂1人と(述べ3日)、そこまでとんでもない事件という感じはしないが、タクシー運転手殺人のあと、スクールバス襲撃予告を出したことで、全米またはサンフランシスコがパニックになった、というのがポイントらしい。
警察のみならず、マスコミにも手紙を送りつけ、そのうちのある新聞社の漫画家(アメリカなので、一コマ風刺漫画=イラスト)が、取り憑かれたように犯人を事件を調べる戦いを描いた映画なのだ。
状況証拠に目撃者も揃えて、いざ逮捕か、というところで犯人と目された人物は自殺し、真犯人は、確定されないまま幕を閉じる。
いちばんのゾディアックというネーミングに特にこだわりがなかったというところ。ミステリーにおける「名前のある犯人」としてはイマイチ(^^;) 本作においては、暗号文を送りつけたのに使ったと思われるゾディアック暗号からとった、とされている。
(本作には出てないけど)エドワード•ノートンや、本作のようにジェイク•ギレンホールが出ている映画は、だいたいハズレがない。本作も、アタリ、とは言い切れないが、ハズレではない、とは断言できる。まあ、そもそも実話ベースものは、よほどのヘタクソでない限り、最低限の見る価値は保証されてる感があるけどね。