思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

日常系というか、感動系の映画。エッセイマンガが原作なので、日記調の原作のイラストがまとめ的に1日ごとに出てくる。
演出としてはアリの範囲だと思うが、イラストについている説明文をいちいちモノローグで読み上げるのが、映画としては鬱陶しいと思う。イラストは載せないか、読み上げないか、どちらかにした方が良いのでは?
クライマックス(?)では、自分たちの体験を書き留めた絵日記のイラストが、ノートから飛び出して空中に飛ぶ、というファンタジー的なCGが入るが、それも余計でしょ。
十分にそれだけで「持つ」題材なのに、女子供におもねったのか、わかり易い演出が残念。全体的にテレビドラマならともかく、という演出では?

原作は未読だが、夫の方の会社のエピソードとか、細かい夫婦の日常会話は映画としての追加エピソード??
会社員時代にクレーマーだった、声だけの登場の男(梅沢富美男)が、最後に講演している時に、「本を出してくれてありがとう」というあたり、いかにも感動系映画の構成である。

エッセイマンガとしてはアリだが、映画としては違和感ありまくりなのは、実際に漫画家の妻が夫本人に対して「ツレ」と呼ぶところ。第三者と話していて話題に上った時に呼ぶならともかく(刑事コロンボが「ウチのカミさんが」というみたいに)、それは実写映画としてはないやろ〜。
でもまあ、原作では印象的な単語でもあるし、1つの決断ではあるのかもしれないが…。個人的には名前で読んでほしかったなぁ…。

さらに個人的に、堺雅人は、少々発達障害的な感じを受けてしまう表情なので、真面目な役を演っていると違和感があった。だが、この役は正に100%ピッタリのハマリ役。

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キングレコード 2012-04-12