思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『フォークの歯はなぜ四本になったか』ヘンリー・ペトロスキー著/忠平美幸訳
☆☆★
平凡社ライブラリー

道具の発達……というより変遷史。
調べた内容をふんだんに盛り込んだ…と言えば聞こえはいいが、論文としてはともかく、一般書としては過剰である。ましてや雑学本感覚では読み通せない。
タイトルの意味だが、そもそもはナイフ一方で食べていた。それが両刀になり、片方が二股になり、三股になった。同時に(でもないが言葉の綾として)ナイフの先が丸くなった、というのが面白い。
本書で取り上げた物の形態の変遷として、紙を止めるクリップ、ファスナーなどがある。これだけではないが、雑学本として読むには余りにも数が少ない。

フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論 (平凡社ライブラリー)フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論 (平凡社ライブラリー)
ヘンリー・ペトロスキー 忠平 美幸

平凡社 2010-01-09