思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

心霊ドクターと消された記憶


☆☆☆★

原題は『BACKTRACK』。邦題で半分ネタバレしているような感じだが、本作には序盤と終盤にツイストが仕掛けられた構成となっている。
序盤のほうは、映画ファンなら誰でも知ってるヤツだが、これと似た仕掛けの作品を見たことがなけば充分驚くだろう(でも、未見でも、邦題から勘づかれるかも)。
終盤のしかけについてはネタバレ欄で書くとして、全体としては、ルックもふくめて堅実に作ってはいるが、地味というか、パンチに欠ける仕上がり。
ジュラシック・パーク』のサム・ニールも出ているが、序盤だけのゲスト出演だったし。

以下ネタバレ

邦題から、序盤で心理カウンセラーとして、クライエントが幽霊であることは、私でも分かった。
第二幕としては、その幽霊は何を訴えたいのか、を探るミステリー的な展開となる。
それが、主人公が少年時代に友達とピーピング・トム(森の中でカーセックスをやってるという噂を聞きつけて)に来た時に、線路に置きっぱなしにしていた自転車のせいで、列車が脱線事故して、あ47人が死亡し、その恨みだという。いや、いくらなんでも、あのど田舎で、敢えて線路上に自転車を置くなんて、幼児でもあり得ないでしょ(´Д`)
自責の念から、記憶を封印していた、というのもご都合主義に感じるが、さらに脱線の車内に、線路脇の信号機小屋で誘拐・殺害した少女が放置されて、その少女が成仏できずに、主人公に真相究明を訴えていた、というオチ。
なんか『オッド・トーマス』みたい。というか、幽霊ものの国内ミステリーではありがちな展開。