思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

おかえり、ただいま


☆☆★

平成15年とかに起きた、名古屋の闇サイトOL殺人事件をもとにした、ドキュメンタリーも再現ドラマをミックスした作品。
ケーブルテレビの番組紹介にはドキュメンタリーとあったのに、いきなり斉藤由貴が出てきて驚いた。見終えてから分かるが、前半再現ドラマ、事件発覚後、つまり制作元の東海テレビの取材が入った時点からはドキュメンタリーという構成。結果的には、『NHKスペシャル 未解決事件』と同じ構成になっているのが面白い。あっちは時系列に関係ないけど。
被害者役は、見たことあると思ったが、最近では『科捜研の女 劇場版』で佐々木蔵之介に心酔する女性研究者役の人だった。
要するに、犯人たちは、闇サイトで数日前に初めてあった男たちで、しかもヤクザか、半グレ的な面々。単純に、夜の住宅街を帰宅中の、金を持ってそうなOLを拉致して、通帳を奪い、暗証番号を聞き出して殺してしまおう、という「まことに身勝手かつ悪質な犯行」を計画した。
ドラマパートは、いかにも地方局のテレビドラマという、フラットなルックかつ、いきなり雨乞いの儀式(ごっこ)を始めたり、斉藤由貴が娘の死に際して泣き崩れるシーンも、頑張って演技してるのに、なんか浮いて空回りしてるし。
どうやら、テレビ番組を再編集した劇場版らしいが、映画化に際しては、ドラマパートを抜いて、関係者インタビューだけにすれは良かったのに。裁判の傍聴音声とかが流せない(そもそも録音不可か)ので、裁判で公になった事実は、客観的事実かのように映画に組み込めなかったのか。それはなくても、警察や検察は取材させてくれないだろうし、記者会見の映像だけでは、そういう構成が取れなかったのかな。