思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

キャノンボール


☆★

小学生くらいの時にテレビで観たような気はするのだが、ほとんど覚えてなかった。
ケーブルテレビの寺沢ホークらの副音声トーク付きで観たのだが、そうでなければ絶対に早送りしたであろうクソ映画。
本作は、映画史的にというか、映画スターに関する知識がないと、映画の結構的には何も面白くない。やたら個性的な登場人物たちが、おバカな言動と共に違法カーレースを繰り広げているだけの映画なのだ。しかも、レースが始まるのは、映画が半分経ってから。それまでは「オールスター・キャスト」の紹介で、物語的には何も進まない。レース的な展開の変化か駆け引きはまるでない。最後は、全員かつ、通りがかった、今まで1秒も出てこなかった暴走族との乱闘ときた。アジア人たる私としては、せっかくジャッキー・チェンが出ているのに、ジャッキーらしいアクションが観られるのは、その乱闘シーンの中でも、2、3カットくらいなのだ。
お笑いセンスも、香港映画的といえば楽しそうだが、基本的にというか総論として、新春隠し芸大会と言っていい。同番組に出ている芸能人を誰一人知らない人が見たら何も面白くないでしょう? それと同じ。
本作に比べたら、『デス・レース2000年』のほうが遥かに見どころの多い映画だ。