思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ワイルドスピード ジェットブレイク


☆☆★

死んだと思ったらしれっとふっかしたり、これ、完全に『男塾』やなぁ(´Д`) しかも、作中で、登場人物自体が「俺たち何度も死んで当然の状況で死ななかったよな」とか言い出す始末(´Д`) いちおう作品世界内では、クソ真面目に、仲間の死を悲しんでいた『男塾』以下やないかい。
今回は、主人公ヴィン・ディーゼルの過去の話で、弟が出た来て、レーサーだった父親が、レースで事故死した、過去の因縁にまつわる話。最初に『男塾』と書いたが、このへんはむしろ『北斗の拳』とか『聖闘士星矢』かな。
今回は、車で、冒険アクション定番の吊り橋崩れをやったりするが、本作ならではと言えば、超強力電磁石を使った、「超能力」カーレースだろう。
あんな都合よく引き寄せたいものが引き寄せられるわけもないのだが、これまたまともに科学的整合性を云々する観客は、シリーズ通して初見の人くらいであろう。
前作で、「タイムボカン」の悪役ばりにしれっと逃げたシャーリーズ・セロンが、本作にも登場するのはいいのだが、完全に『羊たちの沈黙』のレクター博士のパクリなのが笑える。
肉体アクション要素もますます増えることで、ヴィン・ディーゼルもかロックはともかく、女や黒人たちまでもが、戦闘のプロであるフル装備の兵士(軍人というより傭兵かな)たちをバンバン倒すのも、リアリティなくて萎えるよなぁ。

以下ネタバレ

シャーリーズ・セロンは、クライマックスでは、自らステルスっぽい飛行機に乗ってヴィン・ディーゼルたちを殺しに来るのだが、ミサイルは手持ちロケット・ランチャー以下の威力しかないわ、ミサイルがあるのに、超低空を飛びすぎて、ウィリーした車に激突するという、怪獣の近くにわざわざ寄っていく特撮映画の戦闘機以下のマヌケっぷりを見せてくれる。
最後には、何故か車に羽根とロケットエンジンを積んで宇宙に行って、宇宙ステーションを破壊しに行くのも、『男塾』だわ。さすがに、そのまま大気圏突入はしなかったか……(^^;)