思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ようこそ映画音響の世界へ


☆☆☆☆

公開時から観たかった映画。ドキュメンタリーとしては、良くも悪くも普通のでき。ただし、その内容じたいは、よく押井守監督がいう「映画の半分は音楽でできている」を証明するかのような内容。いや、押井守監督を出しても良かったのに、と思うけど、ルーカスとかコッポラとかノーランとか、巨匠ばかりだから、無理か(^^;)
本作では、音響を台詞、効果音、音楽の三要素と、そのミックスに分けて、それぞれ紹介している。それぞれの音と、それをどういうバランスで聞かせるかによって、作品はまったく違うものになる。
まさに、映画の見方が変わると言っていい。
基本的には知っている要素ではあったが、個別の事例については、驚く事も多かった。一番は、『トップガン』の、飛行機の飛行(映画として観客が聴く音なので、敢えてエンジン男とは書かない)音。海軍全面協力だし、本物の音を間近で録音して、それを使っているのかと思いきや、それでは迫力不足だと、動物の声を混ぜているのだ。奇しくも、架空の乗り物である『スターウォーズ』の宇宙船たちと同じ手法で効果音が作られていたのだ。
願わくば、3時間くらいかけて具体例をたっぷり紹介して欲しかったかな。