思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

アタック・オブ・ザ・キラートマト


☆☆★

最初に知ったのは高橋ヨシキさんの番組。その紹介VTRからしても、てっきりZ級映画かと思って、笑い飛ばすつもりで観たのだが、超低予算でおバカなのは思った通りだが、意外とちゃんとした(?)ブラックコメディで驚いた。割と全編に渡って、ギャグまたは皮肉・パロディ・ユーモア演出が施されているのだ。三畳間くらいの小部屋で作戦会議するとか、ドリフのコントみたいな分かりやすい笑いでなかなか楽しかった。
全体のフォーマットは、侵略SF戦争もので、超低予算の『宇宙戦争』と言っていい。YouTubeの感想動画にあったが、『マーズ・アタック!』の元ネタとも言えなくもない。
おバカそのものも、大玉ころがしのようなハリボテ巨大トマトも、実はあんまり出てこない。ほとんどが、人間側の対策会議とか、オペレーションの行動で、『大怪獣東京に現る』みたいでもある。中盤なんか、ほぼトマトがどこまで戦線を押し出して来たか、という軍事会議の報告だけだから。最後までトマトは出てこないのかと思ったくらい(^^;)
また、トマトがどうやって人間を襲い、あまつさえ軍に対しても勝てるのかは、映画を観ていてもさっぱり分からない(@_@) ここをギャグと捉えられるか否かが、本作を楽しめるかどうかの、巨大な境い目だろう。私は、許せる派だった。

以下ネタバレ

人類の兵器も歯が立たないトマトをやっつける、トマトの弱点が、その時流行していた音痴な歌で、その歌を大音量でかけると、トマトたちが逃げていく。でも、英語が分からない人には、それが下手な歌なのか全然分からない、というのが、本作のもう一つの分水嶺で、こちらに関しては、私はダメ派(^^;)
でも、その音作戦でオールOKかと思いきや、一匹(?)だけ巨大トマトがいて、それがデカい耳マフラー(冬にかぶるこれ、何て言うのかしら?)をしている、というのはこれまた最後のツッコミどころ。耳栓にもヘッドフォンにも見えないし、どこが耳やねん!? というのもそうだし。