思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ファタンスティタ・プラネット


☆

すぐわかるおの解説が参考になった。小説版の『猿の惑星』(フランスの作家だったこともそこで初めて知った)の前後に書かれた小説をベースにした、アニメというか、「動く絵本」という感じ。
巨大な青くて目だけが赤い巨人が暮らす、生態系も地球とは異なる「野獣の星」(原題がこれらしい)に、人間が暮らす、異世界の話。
青い巨人からは、人間は害獣ていどにしか見られていないが、主人公は、子供の巨人の気まぐれで、赤ちゃんの頃からペットとして育てられた。たまたま巨人の教育装置で知識を得て、大きくなって、その機械ごと逃走し、人類のコミューンと合流する、というのはいかにもSF小説的展開。
絵本として読むにはウィットが効いていいかもしれないが、映画館で観るのはしんどいかも。
絵柄も、ヨーロッパの線画イラストっぽい、日本で言えば劇画調で、魅力には乏しいし。

以下ネタバレ

巨人の瞑想が、隣の惑星にある本体の身体へ帰るためのものであり、それを壊したら巨人に勝利できたらというのも、短編SFっぽいところ。星野之宣とかが描いていてもおかしくない話だ。