思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

3-4×10月

☆☆☆

草野球のシーンから始まる。主役は、知らない、冴えない青年。コーチ役のガダルカナル・タカがハッパをかける。タカは足を洗った元ヤクザだが、元組員に対するアニキ風や、暴力癖は直っていない。そのせいで、沖縄に逃亡し、主人公はそれを追う形で沖縄に向かう。相棒はダンカンだが、沖縄に行くと、待ってましたとばかりにたけしが登場し、主役をかっさらってゆく。キャラ(演技)的には完全に『ソナチネ』と一緒(´Д`)
本作は、全編に渡って、フリとオチという、ふたコマ漫画的なギャグが多用されている。ヤンチャな男がイキった末に何回も痛い目に遭う、という天丼ギャグもあり、そういう意味ではとっつきやすいかも。突然の暴力描写、という意味では、依然として引かれる(ドン引きされる)ところだが。
トカちゃんに自分の女と強引に寝させて、やってる途中で「ムラムラしてきた」と、女じゃなくてトカちゃんのおカマを掘るうえ、「自分の女と寝ただろ」と、指を詰めさせる。後に、組事務所に乗り込んで、組長を油断させるために必要だった、という布石だと分かるが、伏線としても成立してないんじゃない? たけしのめちゃくちゃな性格を表現するための展開だとしても、対立ヤクザや、追い込み相手でもない舎弟にそれみする、ってのはヤクザ映画としてもあり得ないんじゃないの? それを承知した上でのギャグなのかもしれないけど。

以下ネタバレ

本作では、たけしが若き豊川悦司演じるヤクザの組事務所に粛々と入り、花束に仕込んだマシンガンを乱射するのがクライマックス。その後で、ただのお手伝いさんっぽい女の人(がいるのもへんな設定だが)をレイプする、というのは、ブラックジョークにしても笑えない(´Д`) 単に上半身は服を着たままの正常位で、機械的に身体を前後させるだけで、生々しさは全然ないのだが。
たけしの最期は、駐車場で、おそらく組長の関係団体のヤクザか何かに撃たれて死亡。
そういえば、ガダルカナル・タカを探しに行った件はどうなったの??
せっかく手に入れた銃が役に立たなかったので(理由は失念(^^;))、最後は、ガソリンスタンドにやってきたトレーラーを奪って、組事務所に突っ込んで、大爆発。ラストシーンでは、冒頭の草野球の場面が繰り返される、考えオチ