思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ギリシャに消えた嘘


☆☆★

YouTube無料公開洋画。「サスペンスの女王 パトリシア•ハイスミス原作」ということで観たもの。この作家のミステリーは一作くらいは読んだことあるかも。全然印象に残ってないけど(´Д`)
主人公は、『指輪物語』のアラゴルン役でお馴染みのヴィゴ•モーテンセン。彼が妻とギリシャ旅行をしていると、本国のアメリカから追ってきた男が、不正会計を告発した。揉めている内に男は死に、ヴィゴは、現地で仲良くなっていたガイドの男と、国外逃亡を企む。
なにしろ、中盤以降は指名手配犯人扱いなので、本作は逃亡劇と言っていい。
その中ね、ガイドと妻の不倫疑惑があったり、お互いに命を狙ったり、なんかのサスペンスがある。先に「お互いに命を狙う」と書いたが、「なんでそうなるの??」と思うだろう。そう、本作は、その場しのぎの意外な展開だけで引っ張る、どこがサスペンスの女王? と言いたくなる、伏線も真相もないような、週刊連載マンガみたいな話なのだ。
ちなみに、原題は『TWO FACESOF JOURNEY』で、邦題は意訳として悪くないと思う。

以下ネタバレ

ガイドと妻がいい仲になるのは定番として、ガイドを殺そうとぶん殴ったのに、生きてるし、妻とは不倫の件で揉み合ってたら転落死するし、生還したガイドとは、腐れ縁的に同行することになるし。要するに、パトリシア•ハイスミスって人じたいが、日本における山村美紗みたいな程度の看板だっただけなのか?