思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

悪魔学校に通うおちこぼれ最強聖女がこの世の正義を


全否定(3)
垣野内成美
秋田書店

設定やストーリーは、いわゆるラノベ、少ない少女マンガ知識から挙げるなら、『不思議遊戯』みたいなファンタジーアクション。
垣野内ファンとしての注目ポイントは、主人公コノハの表情だ。
普段は天然ボケの美少女、という感じだが、いざバトルとなると、最強の能力で、敵を屈従させてしまう。その理由も利害が一致するとか、少年マンガによくある敵がいつのまにか味方になるとか、改心でもなく、作中では端的に「洗脳」というくらいガラッとというか、特にそういう(魔法というよりスタンド的な)能力だから、というだけの理由しかない。
本作、ことに本巻の特筆すべきは、コノハがその能力で、敵である先生を圧倒する時の表情だ。冷酷といか、憐れみというか、蔑みというか……。美夕の冷めた立ち位置から来るものでもなく、薬師寺涼子のお高く止まった感じでもない、今までの垣野内キャラにはなかった、新境地なのだ。
サービスシーン(??)として、みんなでの入浴シーンもあり、2つダンゴに髪をまとめたコノハが、これまた可愛いというか、また違った表情を見せるのが良い(^^;)