思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ガンマ第3号 宇宙大作戦』☆

東映版の『宇宙大戦争』かと思いきや、完全に子供騙しやね(´д`) 深作欣二だが、『宇宙からのメッセージ』よりひどい。
地球衝突まで10時間という位置で発見された小惑星に、国連宇宙軍の中佐たちが宇宙ステーション・ガンマ3号から爆破任務に赴く。それはギリギリ成功するが、小惑星にいたスライム状のエイリアンが宇宙服にくっついていることに気づかず、宇宙ステーションで成長・増殖してしまう。少なくとも現在の科学知識、それどころか当時の知見でも、突っ込みどころ満載で、いちいち指摘する気にもならないくらい。ただ、逆に唯一と言えるかもしれない正しい部分で、任務から帰ってきた隊員と、その装備を殺菌・滅菌しようとすること。
ただ、本作の宇宙人は紫外線をエネルギーにするので、それでピンチになってしまったので、仕方ない。
最初の粘菌・アメーバやスライム状なのはまだ良かったのに、成長するとガマガエルから手足を抜いて触手をつけたような、『仮面ライダー』や『戦隊シリーズ』どころか、低予算オリジナルビデオみたいな怪物になってしまう。ここからは完全にモンスター映画なのだが、なんか扱いがゴキブリ退治してるようにしか見えない(^_^;)
なお、本作は日米合作なのに、日本人が全く登場しないという、不思議な映画。
ミニチュア特撮の撮り方(構図や動き)が完全に『サンダーバード』のそれで、日本側は特撮パートを担当したのかな?? プロット的にのほとんどがゴキブリ・・・じゃなかった(^_^;) フローラと呼称するエイリアンと、宇宙ステーション内で追ったり追われたりしているだけで、『ウルトラQ』がズバリではあるが、30分の子供向け特撮でも十分消化できる内容である。


1968年 日本・アメリ