思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『8MM』
☆☆☆

昔観た、冒頭の長回しが有名な何かの映画とごっちゃになっていて、観た気になっていたが、未見だった。
大富豪の妻が、急死した夫の遺品を整理していたら8ミリフィルムがあり、そこに写っていたのは、マスクを被ったボンテージ男が、誰かわからない少女を殺す、いわゆるスナッフ・フィルムだった。
夫人は、私立探偵ニコラス・ケイジに少女が誰なのかという調査を依頼する。
それを追っていく内に、映画業界の闇が浮かび上がってきた・・・というアオリ解説だったのだが、ちょっと期待外れ。
ノンフィクション的な内容なのかと思ったが、フィクションにしか見えなかった。
いや、逆にこれがハリウッドあるあるだという可能性もあるけど(^_^;)
内容的にはありがちで、新本格系の『フレームアウト』なんかもそれだが。

以下、ネタバレ

純粋にサスペンス映画としては、いろいろあるが、最後にボンテージ男の正体は誰? というミステリー風味に落とすのが、悪い意味で意外な展開。別にフィルムを作った男たちを殺しておしまい、でいいやん。
おまけに男がマスクをとっても、「誰??」というガッカリオチ。まあ、いかにも悪そうなヤツではなく、平凡なおっさん、ということが言いたいのだろうが。前半から中盤までのどこかに1シーンだけでも主人公が会った人物なのかと見返したのに、ホントに写ってなかった。
本格ミステリとしては、最悪の真犯人像である(´д`)