☆☆☆★
何に惹かれて観ようと思ったのか忘れたが、ケーブルテレビに録画した。日本の恋愛映画なんて観たくないのだが、何故か最後まで観てしまった。
不思議な作品で、冴えない若手社会人の女が主人公で、知人の結婚披露宴ではみ出し者してた同士、というきっかけで付き合うことになる。
女のほうは付き合ったつもりなのだが、男のほうはほぼセフレ感覚(^^;)かといって、チャランポランな遊び人男でもない、不思議なバランスなのだ。
単なる二人の関係の遠近だけでなく、後半は二人の周囲に三角関係が広がり、多角的に恋・愛とは何か？ ということを問いかける。
誰かのブログに「究極の片思い映画」とあったが、だからこそ最後まで見通せたのか。ネタバレだが、主人公はほぼ心身ともに男とくっつくものの、男からは好きだとも、付き合ってとも言われずに終わる。
興味を惹かれたのが、後半に全面に出てくる男女たち。明らかに不健康な、クラブやキャンプなんかをする女の子と、すみれ。あからさまな遊び人というわけでもないが、ちょくちょく鋭い指摘をする、というキャラ。
そして主人公の親友の、いわゆるアッシー、メッシー君的存在の仲原。彼はすみれや主人公たちとの対話を通して、結局分かれることを決意するのだが、彼にはほんと共感するなぁ(^^;)仲原たちのカップルが最後にやり直す兆しが見え、本作中では唯一、両思いという結末になる。
テーマとしては、好きであること、恋愛、付き合うって何？ ということ。片思いは誰しも経験するであろうから、いわゆるリア充でなくてもオススメできる佳作。なにより、いろんなタイプが出てくるので、誰でも共感できる登場人物がいるのがいい。
