『スケールアヴィエーション』
飛燕特集。ハウツーには興味がない同誌にしては非常に珍しく、田宮の新作を題材に、組み立て方を7ページに渡って解説しているのが良い。
相変わらず、「改造しちゃあかんリターンズ」はコーナー解明すべき。改造しまくってるからね。「改造しちゃ、「あかん(と言う)」」コーナーなら意味は通らなくはないが。
Scale Aviation(スケールアヴィエーション) 2017年 03 月号 [雑誌] 大日本絵画 2017-02-13 |
『バスタード!(14)』
☆☆☆☆★
ついにダーク・シュナイダーが破壊神を倒す。実質的な本作のピークだろう。その後、神/天使が出てくるが、まず顔がウルトラマンであることに脱力。これはもう読む気をなくすくらいの腰砕け。『聖闘士星矢』で最初にアテナ・エクスクラメーションを放って、散々煽ってたのに全然大したことなかった、くらいの。同作のピークがそこで、以後は盛り返せなかったのと同じ。
まじめに言えば、マンガだから絵にせざるを得ない宿命なのだろうが…。
ある種、それを証明するのが、ウルトラマンの登場直後から絵柄が急速にアニメチックに変化していること。ストーリーに行き詰まったから、絵で遊ぶことに逃げたのだろう。
BASTARD!! 14 (ジャンプコミックスDIGITAL) 萩原一至 集英社 1993-10-04 |
『モナドの領域』
☆☆☆★
神をテーマにしたSFだが、他の作品と同じく、期待外れ。ま、それができれば小説なんて書かずに、新興宗教を立ち上げてるだろうからねえ…。
序盤はバラバラ殺人をテーマにした刑事ものミステリーだが、「神以上」の存在が登場してから『岬一郎の抵抗』のような感じ。裁判こそないものの、テレビ番組など、展開も似ている。
ゴッドを名乗るものは予想歴史的な哲学者などを引用して説明するが、まあ、落語『茶漬けえんま』とあまり変わらないと言って過言ではない。そういう落語的「お噺」として気楽に読むのが妥当かも。メタ的な作者のつぶやきもそこここにあるし。
単なるSFファンなら喜んで上位に投票したりするかもしれないが、神学、哲学にもうるさい私は騙されんぞ。
モナドの領域 筒井 康隆 新潮社 2015-12-03 |