思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『スケールアヴィエーション 2019年01月号』
☆☆☆★

林周市特集ふたたび。今回は基本テクニックじたいは変化がなく、しかもハウツーは付録DVDに完全おまかせなので、誌面じたいには前回と比べて魅力に乏しい。作例写真から、そのプロセスを読み取れる人なら違うんだろうけど。
「改造しちゃ……」は、同じブガッティ・デザインの車とレース機を作り比べる、という面白い企画。それは実機そのもののデザインが魅力的なればこそ、なのだが。しかしこの機体、機首と尾翼以外のラインが『ナウシカ』のガンシップにそっくりなんだよなぁ……。
実は付録DVDはまだ全部見てない。ただし、過去の『アーマーモデリング』の付録に比べると全然乗り気がしないんだよなぁ……。全てに(出演、演出は別にして)ヨンパチ先生が絡んでいるのに何故……?

『バビロン(3)終』
☆☆☆☆
てっきり三部作完結編だと思っていたら、そうではなかった。
いきなり舞台がアメリカになるので面食らう。この巻の主人公はなんとアメリカ大統領。自殺法制定都市が世界にポツポツと出現するのを防ぐため、サミットが開かれる。その中の議論は、これまた『沈黙の艦隊』のサミットと日本の政治家討論そのまま。善とは? 悪とは? という根元的な問いへとスライドする議論は、京極夏彦的なセンス・オブ・ワンダーだ。そこへ曲世の手が……?
このあたりは、『デスノート』のLやニアの心境で実にスリリングだ。