思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『政治の急所』飯島勲
☆☆☆★

小泉元首相の秘書であり、安倍首相の内閣参与である著者による『週刊文春』連載に書き下ろしを加えたの政治コラム。
時事性を出したかったからなのだろうが、始めに最近の安倍政権時代の話題で、次に民主党政権時代の話題になるので、頭が混乱する。そのせいで読後感・評価が星半分下がったくらいだ。

文体は勝海舟『氷川清話』を意識したような江戸弁で、分かりやすいと言えば分かりやすいが、ある意味気障ったらしいと言えなくもない。ま、勝海舟とまでは言えないまでも、それに負けないくらい内容が凄いので気にはならなくなるが…。

「官邸や公邸の建物の中にいる限り、外界の物音って実はほとんど聞こえないんだよ。ガラスは相当な衝撃にも耐えうる防弾だし、超強力な防弾対策を施しているもんだから。これ、ホント。」

カストロ議長の乗るオンボロ飛行機のために給油の秘策を授けたり、外交手腕も凄い。

本文を写していて感じたのだが、これ『氷川清話』みたいに大したもんじゃなく、単なる聞き書きで、それを文語体に変換していないだけって話?(あ、そもそも『氷川清話』じたいが聞き書きだな)