思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

スリングショット


☆☆☆★

どんな内容(ジャンル)の映画やねん? という邦題だが、カーレース映画だった。トップゲーマーが、実際のレースに参加する、という内容。そう、「やっぱり中国、さっそく『グランツーリスモ』をパクったか(´Д`)」と思ったのだが、さにあらず。同作より制作は数年早いし、しかも香港と台湾の合作。とは言え、元ネタにした事実は同じだろう。それをフィクションにしたか、トゥルーストーリー仕立てにしたかの違い。
本作では、『グランツーリスモ』の名前も出てこないし、日産のニの字も出てこない。架空の二つのレーシングチームのライバル争いの話である。
チーム運営において、レーサーの技量だけでなく、スポンサーや資金についてフィーチャーしているのも特徴かも。
主人公が持っている車が『イニシャルD』の主人公と同じで、公道でレースするとか、同作のオマージュがあったり。
また、ゲームと実際のレースの違いで、なかなかうまく運転できないところは、ある意味、映画『グランツーリスモ』よりうまく描けていた。
なお、本作はダブルヒロインというか、主人公の女友達と、レーサーの2人が登場するが、全然区別つかなくて(^^;) 中国人だからというより、どっちも東南アジアっぽいし。
レースシーンは、完全に主人公たちのチーム、ライオンズと、ライバルたるウルフズしか実況に出てこないので分かりやすい。しかも、レース内容も、『少林サッカー』か、というくらい露骨な潰し合いなので、リアリティというより、わかりやすさ重視。
ちなみに、邦題のゆえんは、中盤になって出てくる、僚機でスリップストリームを繰り返して加速する戦術のこと。

以下ネタバレ

うまくなる要因は、爆音が気になるから、耳栓をしたらうまくなった、というのがそれ。
あとは、何故か雨が降る予測が当たって、自分たちだけが先にレインタイヤをはく、とか、よくわからん、超自然な理由による。