思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ナイトライド 時間は嗤う


☆☆★

ワンカットもの、というジャンルが適当かどうか分からないが、ちょいちょいある作りの映画。わたしが見た中でも、『バードマン』とか、タイトル忘れたけど、街中で戦争に巻き込まれるみたいなのもあったね。
本作は、ヤクの売人の、最後の仕事に密着した、みたいな内容。雰囲気適当には、『エンド・オブ・ウォッチ』みたいな感じ。
本作は、ワンカットではあるものの、8割くらいが車を運転しながら、Siri的なやつでスマートフォンで次々に電話をかけて、次々に起こるトラブルをなんとかしながら、取引を成立させようとする話。
要は会話劇で、なんならラジオドラマでも成立するような話なのだ。それだと退屈すぎるから、車を運転することで背景を変化させよう、というくらいの安易な思考パターンが手に取るように分かる。それよりも、以前に超低予算、という前提があったのかもしれないけど。
ほとんどをおっさんの横顔を見続けなければならないので、ハマればいいのだろうか……。
エンドロールの画面はちょっとだけ変わってて面白い。上下逆さまになった、ドライブ主観映像なのだが。
クライマックスで、主人公と組織の始末屋が対峙するシーン(ワンカットだから、対峙するカット、と書けない(^^;))で、後ろの街頭の光を、主人公と相手とで変えている演出(美術として立て込んだのか、そういうロケ地を探し出したのか)が上手い。