思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

コンペティション


☆☆★

ペネロペ・クルスアントニオ・バンデラスと、私が知らないが有名なおじさんによる、豪華三大スター共演映画らしい。
老いた起業家が、名を残すためになにかやりたい、という下衆な理由から、選んだのが映画制作。映画のことなど何も知らないので、これまたゲスな理由から、映画祭で賞を取った鬼才監督に撮らせることにした。
その監督というのが、ペネロペ演じるおばさん。ダブル主演に選んだのが、これまたプライドの高い演技派俳優。
監督が二人に要求するのは、わざと遅刻したり、トロフィーを壊したり、理不尽やパワハラを通り越して、普通に犯罪(^^;) 監督は、主役を演じるための経験だというが……。
途中で気づくが、これ、大スターで、バッキバキのクリアな撮影でやっていので、高尚な映画っぽいルックになっているが、ただのバカ映画。コメディというか、ブラックユーモア映画なのだ。松本人志とか、三谷幸喜に近い。ツッコミのないシュールなボケ映画。
とは言え、映画制作過程における不条理とか、あるあるを誇張したものであろうことは想像に難くなく、映画関係者に近いほど楽しめるような映画。
垣間見られる作中作の内容的にも、そのまで俳優を精神的に追い込む必要のある深刻な内容とも思えないのも、本作が不条理なブラックユーモアである証拠。
面白いかと言われると、いまいち魅力に欠ける。ペネロペがモジャモジャ頭なので、鬼才っぽさは十分だが、私的には魅力にはかけるのが要因か。これがストレートヘアだったら違ったかも。