思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ハンニバル(上)


トマス・ハリス著/高見浩訳
☆☆☆
新潮文庫

映画『羊たちの沈黙』は観たが、原作は未読。その続編である本作(が先なのか、映画になった後のノベライズが本作なのかは知らんけど)を読んだ主人公クラリス役のジョディ・フォスターが出演を拒否したと聞いて、いったいどんなエグい内容なのか気になった。
少なくとも、この上巻を読んだ限りでは、少なくともクラリスだけにえげつない仕打ちがあるわけではなかったけどなぁ。
レクター博士は、知性と教養のあるサイコパスという設定だから、言動に衒学趣味かあるのはいいとしても、それ以外の小説全般に、やたら細部まで書き込んでいるので、なかなか読み進まなかった。この下巻になる前に死ぬ人物に対しても、過去のエピソードが主役級に描き込まれてるんだもん、長くなるわな。
なので、3割くらい読んだら、あとは読み込まないモードで読むことに。とは言え、改行もすくなく、みっちり書かれているので、なかなか大変だった。

以下ネタバレ

この巻中で死ぬ人物というのが、レクター博士の潜伏先で、彼を発見するイタリアの警官。映画なら、レクターを見つけた連絡をしたら、次のシーンでは惨殺シーンになっていてもおかしくないモブキャラなのに(´Д`)
ジョディ・フォスターが嫌がったと推察されるのは、この巻では、留置場の中を歩いている時に精液をかけられた、ということくらいだったが、それとて過去のエピソード。前作(小説版だけ?)で描かれていた内容を再掲しただけのように思えたし。