思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

アルマゲドン2012 マーキュリー・クライシス


☆☆★

最初にちょっとだけドローンのCGがあった『インデペンデンス・デイ2017』原題は『DRONE WAR』より数倍まし。
しかし、何十あるか分からないような、『アルマゲドン20なんとか』や『インディペンデンス・デイ20なんとか』を、内容と原題を全部把握している人っているんだろか……(@_@)
本作は、水星の調査に向かったシャトルが、星系規模の災害に巻き込まれる。当然、地球も大ピンチ、というCからZ級の映画ではお約束の展開につながる。
本作では、当然(?)CGもショボいが、宇宙でのレンダリングは、少なくとも頑張っている日本映画くらいのクオリティはある。
宇宙船は、スペースシャトル、とりわけ『ガンダム・センチネル』のコロンビア級を上下につぶしたような形状。
人工重力発生装置なんてのが気軽に出てくるのは、そのほかに出てくる「プロジェクト7」なる超兵器や、民間人でも作れる小型超通信機などと合わせて、近未来感を出しているともいえるが、物語を簡単に進めるための都合の良い設定だろう。なかでも、無重力の表現として、俳優をワイヤーで吊るのもめんどくさい(金がない)、というのが最大の理由であろうことは、想像に難くない。
太陽黒点が減少して、なんでか知らんけど、水星が地球の衝突軌道にまで曲げられてしまう。磁気以上で、鉄が空中に浮き上がったり、電子機器が故障したりするが、科学的法則性もなく、『宇宙大怪獣ドゴラ』のそれと大差ない。

以下ネタバレ

冒頭に堂々と出てくるプロジェクト7とは、強い磁気発生器を積んで小惑星で、それを接近させて、地球に迫る物体を衝突軌道から逸らそう、というもの。いちおう、核ミサイルで粉々にしても解決しないという、その他のB級(Z級どころか、B級SF映画ですらそうなのだ)よりも一見ましな超兵器となっている。磁力のパワーのモンタと、そもそも質量と速度という運動エネルギーの絶対差は覆らないんだけど(^^;)
磁力が強まった水星の磁力を利用して、マスドライバーみたいに加速する、というのも、まず、シャトルに磁力発生装置がないと無理だとか、そもそもムリだけど、「少年ジャンプ」というか、『アストロ球団』レベルのトンデモ科学。まあ、感想で指摘するだけ野暮か(^^;) 友人と観ながら突っ込むのが一番の楽しみ方かも。