思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

白い花


☆☆★

YouTubeに公式っぽくあがっていたので観たが、もうひとつ出自がよく分からない。製作や監督がフランス人らしいが、キャストの比率からは、日仏合作みたいな感じも。そのくせ、舞台設定は日本とイタリア(ただし、有名な場所は映らないので、撮影はフランスかも)。
漫画家志望の日本女性が、なぜかイタリアに取材旅行というか、アイデア出しというか、気分転換に行く。そこで出会った若者と、額縁職人、それに謎の日本の美魔女を追う、というサスペンス。
最も気になるのが、画面サイズ。最初はテレビサイズなので、古い作品なのかと思いきや、途中でシネマサイズにちょいちょい変わる。これは、過去と現在という時制を分けて表現しているのかと思ったが、そうとも言えない。終始、もやもやしっぱなしだった。
大きな物語上の起伏は、ラストくらいにしかない。ちょっと『ソナチネ』とかのたけし映画の影響も大きいかも。終盤で、ヤクザの親分的なじいさんが、まぶたに目の絵を描いているのも、たけし映画的なシュールな笑いなのか。
主人公の日本女性も見るに耐える演技とルックスではあるが、一番可愛かった女性は、ほぼ冒頭にしか出てこなかったのは残念かな(^^;)
あと、漫画家志望にしては、最初は絵画的なデッサンっぽいクロッキーをしてるのも違和感があった。終盤には、劇画か青年漫画みたいな、マンガ絵になるのだが。
見るべきシーンとしては、ボーイフレンドの拳銃に口紅だかマニキュアだかを塗るのは、なんか印象的だった。金ピカの銃はマフィアもの映画とかでよく出てくるが、メタリック・レッドのは初めて見たし。

以下ネタバレ

クライマックスで、額縁職人を、マフィアの手先っぽい二人組が撃って、死に際に打ち返されて、三人共倒れになるのだが、いくらチンピラの三下とはいえ、瀕死のおっさんに命中弾を許すなんて、間抜けにもほどがある(´Д`)
あと、美魔女と額縁職人が、実は幽霊だった、というトンデモ展開がオチなのだが、そんな要素いる?? 画面サイズの違いは、現実と幽界の差なのかな?? 検証する気も起きないけど(YouTubeだから、サーチは簡単なんだけどね)
終盤でマンガ絵がインサートされるので、主人公が描いたマンガの映像化が、テレビサイズなのかと思ったんだけど。